2017年度活動レポート(一般公募コース)第245号
先端科学技術によるタイの高校生との科学交流
清真学園高等学校・中学校からの報告
2017年11月8日~11月13日の期間でタイのプリンセス・チュラポーン・サイエンス・ハイスクール・ピサヌローク (Princess Chulabhorn Science High School Phitsanulok)から高校生6名と教員1名をさくらサイエンスプログラムの支援で招致しました。同校は、タイに12校ある王立の中高一貫の科学教育を重視する学校の1つで、本校とは2016年に科学教育での学術交流を図る提携を結んでいます。
11月8日、6名の高校生と1名の引率教員が成田空港へ到着。初日の午後には本校生徒と一緒に音楽鑑賞会に参加した後、ホストファミリーと対面しました。
2日目の午前は、高校2年生の生徒を対象に、本校教員によるSTEM教育による数学のレッスンとタイの先生による化学の授業を英語での午前に行い、交流を図りました。
午後には、本校中学の授業に参加してもらい、日本とタイの科学技術や文化を両国の生徒がそれぞれ発表しました。タイの生徒の科学に対する豊富な知識とタイが文化的にも豊かであることに、本校の中学生はとても感心していました。
3日目は、バスで本校生徒と共に校外学習に出かけました。午前中はJAXAつくば宇宙センターを訪れました。施設内の宇宙科学技術の展示にタイの生徒は、宇宙科学での最先端技術を垣間見ることができたことに、科学技術への関心が一層高まったと言っていました。
午後には、筑波大学を訪れ、石田健一郎教授に藻類バイオマス・エネルギー・システムについてのプログラムを組んでいただきました。石田教授から藻類バイオマスについての講義の後、研究所内の施設で藻類からどのようにエネルギーを抽出するのかを、実物を見ながら説明を聴きました。藻類からエネルギーだけでなく化粧品がつくられることにはタイの生徒達はとても驚いていました。
ピサヌローク校では生物からどのように環境に配慮した製品を作ることができるかという研究に数年来取り組んできており、今後、生物多様性に関することから共同研究を始めようとすることも検討しています。
4日目は本校のSSH中間発表会で、両校の生徒が互いの共通言語である英語でプレゼンテーションとポスター発表を行い交流しました。タイの生徒のプレゼンテーションに本校生徒は刺激を受け、その後のポスター発表セッションでは、多くの本校生徒がタイの生徒のポスター発表に訪れ、熱心に耳を傾けていました。
5日目は、ホームステイ先のホストファミリーと過ごして日本の生活が科学技術や産業とどのように結びついているかを体験しました。
最終日は、日本化学未来館を訪れました。科学技術がどのように応用されて人間の生活の発展に関わってきたか、そして将来どのようなことを考えていくかについて、体験的に学びました。夜に、日本滞在での科学技術体験と本校との学術交流、今後交流がより一層深まり発展させていくことを約束して、羽田空港から帰国しました。