2017年度活動レポート(一般公募コース)第241号
共同研究体制の構築を目指した、日韓研究交流プログラム
東京都市大学からの報告
さくらサイエンスプログラムの招へいによる韓国の江原大学校(Kangwon National University,以下KNU)から、先端材料工学科の大学院生5名を迎えての共同研究活動コース:14日間(2017/10/9~10/22)が終了しました。
本共同研究テーマは、「ナノカーボン材料を用いたバイオセンサの開発と応用展開」であり、ナノカーボン材料(カーボンナノチューブ・グラフェン)を用いたバイオセンサの試作・電気化学的特性評価、実用化を視野に入れた総合的評価、並びに学生・教員間での学術交流による韓国・日本の次世代若手研究者の国際的人材育成と輩出の促進を目的として行いました。
具体的には、KNU先端物質理工学科の鄭 求桓(チョン グ-ハン)准教授が行っている「プラズマ理工学を駆使したカーボンナノチューブやグラフェンなどのナノカーボン材料の合成とその応用展開」に関する研究と、本学の医用工学科 平田孝道教授が行っている「ナノカーボン材料を用いたバイオデバイスの創製」および「プラズマ医療と再生医療を融合させた生体融合型バイオデバイスの創製」に関する研究を多角的に融合させることにより、実用化を視野に入れた更なる応用展開を目的とした共同研究体制の構築を目指した基礎実験及び討論を行いました。
カーボンナノチューブやグラフェンの表面に対してプラズマアクティベーション処理を用いて化学修飾処理を施した後に上皮細胞による培養実験を行うための基礎的準備、更に培養細胞に外部から電気刺激を与えて細胞の挙動についても検討を行いました。多少の問題点はありましたが、次年度に向けての実験指針を構築するための良い機会が得られました。
一方、本学学生との交流も行われ、英語だけではなく、ハングル語や日本語も取り入れた交流も行い、学生同士が楽しくお互いの研究や文化を理解できたと思います。
また、成果発表会では英語による発表が行われ、発表終了後に行われた修了式では本学学長から終了証書が渡されました。特に、本学学生に対しても研究面および語学面において刺激となりました。
帰国後も学生間ではメールの交換が行われており、交流プログラムが学生間のみならず、共同研究や国際ワークショップによる大学間の交流に繋がるものと期待しております。