2017年度活動レポート(一般公募コース)第228号
日中相互訪問人材育成プログラム活動報告
横浜国立大学大学院環境情報研究院社会環境と情報部門 田村直良さんからの報告
はじめに
相互訪問人材育成プログラムは、本学と大連理工大学の間で、相互に学生を相手大学に訪問させ、訪問と受け入れを両方体験させることにより交流体験をいっそう効果的に発展させようとするものです。平成29年12月4日〜13日に行われた、受け入れプログラムについて報告します。
定番の一般教養的内容
当プログラムの開始直後には、日本や神奈川県、本学の紹介をかねて、以下のような「一般教養的」な講義を設けました。「我が国の科学技術に関する講義」、「我が国の文化に関する講義」、「エコ社会についての講義」。さらに神奈川県庁では、地方行政として重点を置く未病とロボット特区についての説明を受けました。
三菱みなとみらい技術館と神奈川県立生命の星・地球博物館は、今回初めての訪問でしたが、我が国の科学技術の紹介的役割と博物学的情報の紹介の役割を担いました。
特徴的な内容
合同討論会
討論会は、大連理工大学第9回日本文化研修団(参加学生25名)との日程が重なり、本学日本人学生、留学生参加者との合同(総勢50名程)での討論会となりました。
研究室訪問
環境情報研究院の情報セキュリティ分野、電気自動車の消費電力情報管理、人工知能分野についての研究室を訪問しました。
大学院が提供する交流プログラムとして、先端的な研究内容に関して議論することは、当プログラムの特徴的な要素となっています。大連理工大学生からの積極的な質問は、本学学生への良い刺激となっています。
コンピュータ演習
データサイエンスに関するコンピュータ演習(日本語のテキストマイニング)を行いました。非情報系を専攻する学生へのコンピュータ演習、日本語に興味を持つ学生への日本語自然言語処理の紹介を目的としたプログラム内容です。
まとめと総括
今回のプログラムは、研究室訪問を増やしたことや、計算機演習を設けたことなど、学内で実施する内容を充実させました。それだけ、大学院、さらに情報系の専攻が主催したプログラムとしての特色が現れたと思われます。また、今回の本学ボランティア学生の多くは、訪問プログラムの参加者であり、逆に当プログラム(受け入れ)の参加者の多くは、訪問プログラムの際の大連理工大学生ボランティアです。「相互訪問」が有効に実現されています。