2017年度 活動レポート 第226号:国際湖沼環境委員会

2017年度活動レポート(一般公募コース)第226号

中国湖南省・湖南第一師範学院等教育関係者との交流

国際湖沼環境委員会からの報告

さくらサイエンスプログラムで招へいされた湖南師範第一学院、湖南師範大学附属小中学校の教員および附属中学校の生徒等一行10名は、11月27日から12月6日までの10日間、滋賀県において科学技術交流活動を行ないました。

湖南省は、滋賀県と、34年に渡り友好関係にある省であり、湖南省からの、日本の科学技術や環境教育について知りたい、との要望に応え、一昨年度より交流事業を実施しています。

2日目

滋賀大学環境総合センターの市川教授による「日本の環境教育と科学技術」と題した全般的な講義を受講しました。

写真1
市川教授による講義の模様

3日目

草津市立の小学校を訪問しました。ここでは、ロボット(ペッパー)を使った、プログラミング学習等についての説明を受けた後、6年生の総合学習の授業を視察しました。

写真2
小学校訪問の様子

小学生が地元滋賀県の伝統食について調べたこと発表をした後、参加者より湖南省の伝統料理について紹介するという形で授業にも参加しました。小学生にとっても、調べたことを湖南省の方に知ってもらう機会、また互いの食についての共通点や違い等について学んでいただける機会となりました。

4日目

滋賀県内最大規模の汚水処理場で、最先端の処理技術等を視察しました。午後には滋賀大学教育学部付属中学校を訪問。ここでは先ず、中学校の地理と科学の授業を視察。科学の授業では、湖南省より参加した中学生2名が一部の実習に参加する場面もありました。

授業の視察後には、先生同士の交流の場を持ち、それぞれの国の中学校における教育の違い等にいて、意見交換することができました。

写真3
滋賀県湖南中部浄化センターの視察
写真4
中学校教員との意見交換

5日目

午前中に琵琶湖環境科学研究センターにて、琵琶湖の水質や抱える問題、水中ロボットによる湖底の監視等について説明を受けた後、調査艇により実際に湖上に出て、琵琶湖の透明度測定の体験等を行いました。

写真5
琵琶湖上での透明度測定
写真6
企業の製品を用いた水質測定

午後には県内の企業を訪問。企業の製品説明を受けた後、製品を使った水質検査を体験しました。また、企業による環境教育プログラムとして、琵琶湖に生えるヨシという植物に関して、その環境に果たす役割等について学び、体験する、ヨシ笛作りの環境教育メニューを体験しました。

6日目

滋賀県立琵琶湖博物館を訪問。ここでは、滋賀県の小学5年生が受講する琵琶湖上での体験学習「フローティングスクール」において、船上と博物館をインターネットで繋ぐといった内容等についての説明を受けた後、琵琶湖のプランクトンを採取し、観察する、小学生向けの環境学習プログラムを体験しました。

写真7
琵琶湖岸でのプランクトン採取

7日目・8日目

6日目までの講義や視察等を基に、参加者が、今回のプログラムで学んだ科学技術や環境教育を基に、帰国後に実践しようとする環境教育の指導(授業)案について発表する準備を行いました。

9日目

作成した指導案をプログラムの成果として発表するとともに、今年がプログラムの実施3年目に当たるため、過去2年間のプログラムが湖南省においてどのように活用されているかについての発表も併せて実施しました。

写真8
発表する参加者

本交流事業が、湖南省における科学技術や環境教育の更なる発展と両国互いの交流の促進、将来の日本への留学等につながれば、と思っております。

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さくら修了証とともに集合写真