2017年度活動レポート(一般公募コース)第225号
タイの優秀な高校生に、石川県で学ぶことの魅力を伝える
石川県 (学都石川国際発信実行委員会)からの報告
2017年10月15日~21日の約1週間、さくらサイエンスプログラムの支援を受け、タイの高校生15名と教員1名の計16名を石川県に招へいしました。
招へいの目的は、将来、石川県内の大学・大学院への留学などによる来県の促進で、石川県内の理系大学や研究機関、企業における最先端の研究や研究施設などを紹介しました。
招へいする高校生の選定にあたっては、タイ教育省基礎教育委員会と連携し、タイ全土の各校から日本に留学希望がある優秀な学生15名を選抜しました。
10月15日
小松空港に到着し、 石川四高記念文化交流館でオリエンテーションを行った後、兼六園や金沢城を見学するなど、石川の文化を体験しました。
10月16日
コマツ粟津工場と金沢大学を訪問しました。コマツ粟津工場では、建設機器の実際の生産工程について工場を見学しながら、工夫している点などについて説明を受けました。金沢大学では、藻類によるバイオ燃料などの再生可能エネルギーや、風力や水力などの自然エネルギーの活用について、実験設備などを見学しながら学びました。
10月17日
金沢工業大学と石川県立大学を訪問しました。金沢工業大学では、ライブラリーセンターなどのキャンパス施設や、2013年に世界一となったロボコンを始めとする、ソーラーカーや小型無人飛行機制作など、学生自主プロジェクトの拠点である「夢考房」を見学しました。石川県立大学では、物質生産のための遺伝子工学、農業生産のための植物病理学などについて学びました。
10月18日
中村留精密工業(株)と北陸先端科学技術大学院大学とを訪問しました。中村留精密工業では、複合加工機の製造工程などを見学しました。 北陸先端科学技術大学院大学では、スーパーコンピューターの見学や、3D眼鏡を使った三次元仮想現実体感システムを体験しました。
10月19日
午前中は石川県庁において、石川県の能登における里山里海をテーマに講義を受けました。午後からは実際に能登に向かい、途中、日本で唯一砂浜を自動車で走ることができる、千里浜なぎさドライブウェイを通り、砂浜の浸食防止の取組みについて学びました。
午後からは能登の農家民宿「春蘭の里」に滞在しました。春蘭の里では、平成23年に日本で初めて認定された世界農業遺産である能登の里山里海を体験し、農山漁村が地域の文化や生物多様性の維持などに果たす役割について考えました。
10月20日
日本航空学園を訪問しました。日本航空学園では、航空機整備やエンジン組み立て実習施設などを見学し、実際に航空機の設計に使われているソフト“CATIA”を使って、設計を体験しました。また、タイからの留学生と交流し、学校のカリキュラムや日本での生活などについて話を聞きました。 その後、金沢市に戻り修了式を実施し、翌日、タイに帰国しました。
今回来日した高校生たちが石川県で学ぶことの魅力を感じ、将来海外留学する際に石川県を選んでくれることを切に願っております。また、最後にこのような貴重な機会をいただいたことに対し、さくらサイエンスプログラムならびに関係者の皆様に深く感謝いたします。