2017年度 活動レポート 第213号:東京理科大学

2017年度活動レポート(一般公募コース)第213号

国際共同研究への発展を見据えた、日印共同研究プログラム

東京理科大学からの報告

2017年11月14日から同年12月4日までの約3週間、インドのプネー大学から優秀な若手研究者・学生を東京理科大学の光触媒国際研究センターに招へいしました。これはさくらサイエンスプログラムの共同研究活動コースにて実施しており、交流計画の主な趣旨は、日印共同研究により、光触媒コーティングをテーマにした国際共同研究への発展を見据えた活動となります。

写真1
本学学生との共同研究
写真2
本学学生との記念写真
 

プネー大学はインド第3位の総合大学で、学生数は50万名ほどになります。この中から、材料科学やコーティング技術に長けた教員2名とポスドク3名、そして大学院生2名の合計7名が来日しました。インド側代表者のProf. Suresh Gosavi先生は物理学を専攻しており、材料科学分野において優れた研究者です。

今回の来日の大きな目的の一つは、第2回光触媒国際シンポジウム(Photocatalysis 2)と第23回日中知能材料学会(SIEMME’23)の合同シンポジウムへの参加です。

学会では、皆さんにポスター発表を行っていただきました。国籍を問わず多くの研究者が彼らの発表を訪れ、同様に他の研究者の発表を見学することで、情報共有だけでなく、活発な交流を持つことができたようです。来日したメンバーは光触媒の研究者であり、300人を越える参加者があった今回の光触媒シンポジウムは意見交換の場としても、とても有意義な時間を過ごせたようです。

写真3
多くの研究者がポスター発表を聴講しました
写真4
 
写真5
学会には300人を越える研究者が集まりました

本学の研究室では、学生と共同で研究し、水分解の装置を用いた光触媒活性の評価などを行いました。また、同様にさくらサイエンスプログラムで来日していた中国人グループとともに、学長であり光触媒研究のパイオニアでもある藤嶋昭先生と会食をしました。両グループの若手研究者たちは、世界的にも有名である藤嶋先生との交流に感銘を受けていました。

写真6
中国人グループとともに藤嶋先生と会食

研究の合間には日本科学未来館を見学し、日本の高い技術力を体験してもうことができました。インドにはない体感型の展示物が多く、非常に楽しんでもらえました。

写真7
 
写真8
 

日本科学未来館の見学

休日には、日本を代表するものを見てほしいという気持ちから、富士山と箱根、そして日本の文化を知ってもらうために、浅草を訪れました。十分に日本の魅力を感じ取ってもらえたと思います。

写真9
富士山にて
写真10
浅草にて
 

なお、本学独自の取り組みとして、さくらサイエンスプログラムの双方向交流事業を行っております。これはさくらサイエンスプログラムで招へいした相手国に対し、本学から返礼を兼ねて訪問するというものです。これにより本年12月に、本学学生8名がインドのプネー大学へ行きます。現地では、本学の学生全員が口頭での学会発表を予定しています。これらの交流を通して、今後の国際共同研究への発展に向けた、人的交流や研究活動を深めたいと考えております。

最後になりましたが、本交流を通して、インドの優秀な研究者や学生と交流を持てたことは、日本の学生に大きな刺激となり、大変有意義な場となりました。このような交流のきっかけを与えて頂いた、さくらサイエンスプログラムに感謝いたします。