2017年度活動レポート(一般公募コース)第210号
優秀なASEAN+インドの学生が、将来のための先端科学技術を学ぶ
電気通信大学国際戦略室客員教授 高橋謙三さんからの報告
電気通信大学では「低炭素・低エネルギーの将来社会に向けた先端科学技術の考え方と実際を学ぶ」を課題とした複数年度交流計画が平成28年度に採択され、第2回目の交流計画を平成29年10月15日から21日までの7日間にわたり実施しました。
ASEAN諸国とインドの6カ国で、本学の国際インターンシップ履修学生を受け入れているか、受け入れる用意があり、かつ教育水準の高い7大学、タイのモンクット王工科大学ラカバン校(KMITL)、ベトナムの国家大学科学技術大学(VNU-UET)、マレーシアのマルチメディア大学(MMU)と国立サラワク大学(UNIMAS)、カンボジアの王立プノンペン大学(RUPP)、インドネシアのバンドン工科大学(ITB)、インドの国立科学技術大学(NIST)について、多数の候補者の中から、学業成績・マナーが良く、我が国の科学技術への関心高く、やる気のある学生10名を書類選考と、面談可能なSkype国際インタビューで選抜しました。
渡航前研修として、本学と全学生をSkypeでリンクし、研修課題や日本語・日本文化に関する基礎知識を付与し、学生の自主的な連携で相互理解を深めました。
15日
早朝、全員成田に到着。浅草で本学学生と日本文化体験し、宿舎でオリエンテーションを行いました。
16日~17日
本学を来訪し、学長表敬に続いて、本学の代表的な研究センターでの受講と質疑・研究室見学、今年度はIoT等新たな視点を充実させ、研修効果を高めました。
また滞在中に使える日本語の授業と練習、最後に電子・情報・通信・コンピュータなどの開発の歴史的発展を理解できるコミュニケーションミュージアムを見学、招へい学生と本学国際インターンシップ経験学生・各国の留学生とのコミュニケーションの場を設け、留学への理解を深めました。
18日
兵庫県播磨科学公園都市にある世界最高性能大型放射光施設SPring-8およびX線自由電子レーザ施設(SACLA)を訪問、高輝度光科学研究センター(JASRI)から概要を説明頂き、内部を見学、引き続きX線吸収微細構造(XAFS)ビームラインBL36XUによる本学の燃料電池電極触媒の構造解析など研究状況を見学しました。
19日
けいはんなエコシティープロジェクト・スマートコミュニティ実証実験・CO2排出量削減プロジェクト等を紹介頂き、見学しました。
20日
小金井市にある情報通信研究機構(NICT)を訪問し、エネルギーを消耗しない仮想空間での多感覚インタラクション、音声会話のリアルタイム自動翻訳などの研究成果を見学・体験しました。日本科学未来館訪問では、アンドロイドとの会話を体験、二足歩行のアシモの実演に、招へい学生の興味は尽きないようでした。
21日
宿舎で総括し、フライトの都合で2組に分かれ、成田経由で無事帰国しました。
今年度の特記事項として、Google Messengerを連絡手段とすることで、招へい学生の移動時の点呼確認、滞在中の危機管理、搭乗や帰国空港への無事到着確認が円滑に実行できました。各招へい学生は成田到着時互いに慣れない緊張感を持っていましたが、帰国時には和やかな雰囲気となり、我が国の先端科学技術の体験と、コミュニティに参加できたことに感謝していました。
その後も招へい学生とは連携、感想では留学志向者が多く、周辺の学生や後輩のためにプランの継続も強く希望していました。