2017年度 活動レポート 第205号:東京理科大学

2017年度活動レポート(一般公募コース)第205号

世界に誇れる科学技術「光触媒」に関する日中共同研究プログラム

東京理科大学からの報告

11月15日〜12月5日までの3週間、さくらサイエンスプログラムの支援により、中国・東北師範大学から教員2名、大学院生3名(博士課程1名、修士課程2名)が東京理科大学野田キャンパスにある光触媒国際研究センターに滞在して共同研究を行いました。

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東北師範大学 張教授達一団

本招へいプログラムはさくらサイエンスプログラムの「共同研究コース」ということで、日本発の世界に誇れる科学技術の1つである光触媒に関する共同研究を行い、その基礎知識や研究手法を習得してもらうことを目的としました。また、日本の最先端の科学技術や文化に触れる機会を積極的に提供し、その素晴らしさを実感してもらうことも目指しました。

今回の招へい事業は複数年度計画の2年目である上、本学支援の双方向交流事業を利用して我々も昨年、東北師範大学を訪れたこともあり、再会を喜び合ってのスタートとなりました。初日に共同研究のテーマについてディスカッションを行い、「光触媒TiO2(B)ナノワイヤーによる水中アンモニウムイオンの還元」と「可視光応答型光触媒Cr/TiO2によるトルエンの熱光分解」に取り組むことにしました。

東北師範大学の学生は、普段使用しない実験装置の操作に、はじめは緊張の色がうかがえました。しかし、本学学生の協力の下、次第に慣れてくると新しい経験を楽しんでいる様子でした。限られた研究期間ではありましたが、有意義な結果が得られたとのことでしたので、今後の共同研究への足がかりが築けたと感じています。

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本学学生(右2名)との共同研究の様子
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本学学生(左)との共同研究の様子

プログラム中には、藤嶋学長に食事会に参加していただく機会に恵まれました。さくらサイエンスプログラムでセンターに来られていた中国科学院の只教授のグループにも参加していただき、盛大な食事会を開くことができました。

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藤嶋学長を交えた食事会

プログラム終盤には本学葛飾キャンパスに出向き、我々が主催した光触媒国際シンポジウム(12月1日〜3日)に参加していただきました。張教授には招待講演をしていただきましたが、昨年のさくらサイエンスプログラムで実施した共同研究の成果についても触れていただきました。また、王博士と博士課程学生の馬さんにはポスター発表をしていただきましたが、馬さんについては若手ポスター賞を受賞する栄誉に輝きました。

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王博士によるポスター発表
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張教授による招待講演

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馬さん(右)によるポスター発表
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若手ポスター賞を受賞

その他、週末を利用して都内観光旅行に出かけました。日本科学未来館を見学し、日本の最先端の科学技術に触れていただきました。また、お台場クルーシングや東京スカイツリー見学を通じて、東京の今を感じてもらうことができました。

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日本科学未来館を見学

今回のプログラムを通じて、東北師範大学との人的交流をより深めることができた他、今後の共同研究につながる種をいくつも生み出すことができました。また、東北師範大学のグループにとっては、中国科学院のグループをはじめとした数多くの研究者達と交流する貴重な機会となりました。このような機会を作っていただきました、さくらサイエンスプログラムに深く感謝いたします。

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交流を深めることができました