2017年度活動レポート(一般公募コース)第200号
アジア諸国間の協力関係への発展を期待する、科学技術交流プログラム
大阪大学大学院工学研究科精密科学応用物理学専攻
教授 森川良忠さん, 特任助教 柳田亮吾さんからの報告
大阪大学大学院工学研究科の英語特別コースの内の一つである量子エンジニアリングデザインコース(Quantum Engineering Design Course、以下QEDCとする)は、さくらサイエンスプログラムのご支援を頂き、ダブル・ディグリー・プログラムの協定を結ぶなど研究・教育の交流が盛んな提携校より学生10名を招へいしました。
実施期間は2017年9月7日~16日の10日間、インドネシア・フィリピン・マレーシア・ベトナムの4カ国・9大学より招へいした学生は、大阪大学の研究施設・研究室を訪問・見学するとともに、コンピューテーショナル・マテリアルズ・デザイン・ワークショップに参加し、実習形式で第一原理計算の基礎について学びました。
招へい学生は9月7日に関西国際空港に到着し、翌8日に大阪大学吹田キャンパスにある工学研究科にてオリエンテーションを受けるともに、QEDCの概要、研究についての説明を受けました。
その後、世界最高性能のクリーンルーム技術、超高純度ガス技術、超純水技術が導入された最先端研究室施設であるウルトラクリーン実験施設を見学し、また、いくつかのQEDC関係の研究室も訪問しました。招へい学生は本学教員より最先端の研究についての説明を受けるとともに、招へい学生の母国・母校より本学に留学中の留学生とも交流を深めました。
9月9日は、日本文化を体験してもらうために京都は嵐山を訪れ、手描き友禅を体験するとともに、世界遺産である天竜寺、二条城も見学しました。
9月11日から15日の5日間は、大阪大学ナノサイエンスデザイン教育研究センターが主催するコンピューテーショナル・マテリアルズ・デザイン・ワークショップに参加し、本学の教員によるマテリアルデザインの基礎講義を本学の学生とともに受け、実習課題に取り組みました。
ワークショップは朝の9時から夕・晩まで講義と実習が続くため、招へい学生にとっては、非常に濃く・充実した5日間となりました。ワークショップの中盤には、懇親会が開催され、招へい学生には改めて本学教員・学生と交流する良い機会となりました。
コンピューテーショナル・マテリアルズ・デザイン・ワークショップ終了後
最後に、このような貴重な機会を与えてくださったさくらサイエンスプログラム、プログラムに協力していただいた関係各位に改めて感謝申し上げます。
今回のプログラムが招へい学生の将来の飛躍のきっかけとなること、また、プログラムを通して築いた招へい学生と本学教員・学生との関係、招へい学生間の友情が、今後の日本を含むアジア諸国間の友好関係、協力関係へと発展することを期待しております。