2017年度活動レポート(一般公募コース)第196号
マレーシアの学生が、自動車工学とマイクロ・ナノ工学を学ぶ
名古屋大学からの報告
さくらサイエンスプログラムの支援を受け、マレーシア工科大学マラッカ校の学部生8名および大学院生1名の計9名を、9月5日から9月14日までの間、受け入れました。
本プランでは、自動車工学とマイクロ・ナノ工学を中心に名古屋大学で取り組んでいる研究内容を見学して知見を得ることに注力し、マイクロ・ナノ機械理工学専攻所属の7つの研究室(新井、梅原、巨、新美、長谷川、秦、福澤(50音順)教授)および機械システム工学専攻水野教授研究室の見学を行いました。
マイクロ・ナノ分野の研究テーマが自動車の安全や衝突などにどのように接続されていくか、基礎研究から応用までの幅広いテーマ設定と問題解決のためのディスカッションを通じて、広く知見を得てもらうことができました。
基礎的な実験分野においては、共用にて使用できるFESEM(フィールドエミッション型走査型電子顕微鏡)や分析装置の原理説明、持参した試験片の表面形状のAFM原子間力顕微鏡測定)を行い、試験片を扱う際の注意点、観察部位の特定や再現性を得るための手法などについて学びました。
学術面ではライボロジー基礎1(梅原徳次教授)、トライボロジー基礎2(野老山貴行准教授)による座学を行い、大学院講義と同程度の授業を行いました。
また、受け入れを行った梅原研究室の学生と研究テーマディスカッションを通じて、各々の持つ研究テーマの社会的背景への質疑、問題解決のための方策提案などをプログラム初日に行い、プログラム終盤にはUTeM-NU mini symposiumを開催して発表を1日行いました。
講演会にはUTeM准教授のDr. Fadzli氏、助教のFaiz Redza氏、名古屋大学の村島助教、野老山准教授による基調講演と参加学生による発表、梅原研究室博士課程学生による発表を含んで、自身の研究テーマの重要性を以下にアピールするか、解決方法の提示を行いました。
期間中は名古屋市の繁華街である栄駅周辺のホテルから地下鉄で通学するプランを組み、今後名古屋市内で生活する際の地下鉄の乗り方や、日本国内の交通事情などを理解してもらうようにしました。また、期間中の週末を利用してトヨタ産業技術記念館の見学を行い、自動車技術・会社の集積地である名古屋市を満喫してもらいました。
本プログラムを実施するに当たり、各研究室の准教授(伊藤(伸)、櫻井、関山、益田、松田、丸山、森田、山口先生(50音順))、助教(青山、伊藤(大)、佐久間、徳、溝尻、村島先生)と多くの学生の皆さんに助けていただきました。この場をお借りして御礼申し上げます。