2017年度活動レポート(一般公募コース)第188号
タイ・台湾の学生と共に、環境問題の解決法を英語で学ぶ
岡山大学からの報告
平成29年9月6日(水)から9月15日(金)にかけて、岡山大学環境理工学部では、岡山大学の学部生12名に加え、タイ王国のカセサート大学から学部生6名および教職員3名、台湾の国立台湾大学から学部生4名および教員2名を迎え、国際共同実践型環境教育プログラムを実施いたしました。
このプログラムでは、3カ国の学生が1つのクラスで環境学の基礎的な知見に関する講義と実践型環境教育の実習を受けることにより、お互いに異なる国にて生じる環境問題の現状と解決法を英語で学ぶことを大きな目的としています。
また、それとともに、英語によるコミュニケーション能力およびプレゼンテーション能力の向上や、互いの国の歴史や文化、すなわち異文化を学び、グローバル感覚を身につけることも大きな目的としています。
本プログラムに先立って、8月にカセサート大学にて「グリーンエコノミー」と「足るを知る経済」とをテーマとした国際環境教育プログラムが実施され、岡山大学からは6名の学生が参加しました。このとき、ともに学んだカセサート大学の学生が、今回は岡山大学での本プログラムに参加しました。
9月6日に開始した本プログラムでは、初日に開講式とオリエンテーションを行った後、翌日から日本の自然と文化、日本語(初級)、水循環、リモートセンシングなどについて、主に岡山大学の教員を講師として講義を行いました。
また、中国四国農政局から農地整備に関する専門家を招き、「環境と食料」をテーマとして、日本における食料生産基盤の現状に関する講義を英語により実施しました。受講生は、各大学の紹介と各国の環境問題の現状に関するプレゼンテーションを、大学別に分かれて英語で行いました。
第1週末の9月9日には、午前中に、大学院生主催の自主セミナーに参加し、午後からは、岡山南部の玉島地区において課外研修として環境保全活動を視察した後、日本の伝統文化の体験実習も行いました。
第2には、農地の土・水管理、エネルギーと環境、水生動物、地域資源管理、水質問題と処理技術などについての講義を行うとともに、中国四国農政局岡山南部農業水利事業所のご援助をいただき、岡山南部地区における農地や農業関連施設の視察を行い、日本の農業を取り巻く環境問題についての知見を深めました。
また、各大学の学生の混成チームを組み、チーム別にこれらの講義、課外実習等で学んだことを取りまとめ、水環境問題に関するプレゼンテーションと討議を英語によって行いました。
最終日の15日には、コース評価のための筆記試験を行い、閉講式を挙行して、本年度のプログラムは完了いたしました。
講義あり、実験あり、学外研修ありの盛りだくさんのプログラムでしたが、プログラム実施後のアンケートでは、好意的な回答を多数いただきました。
参加してくれた各国の大学生が、将来、環境問題に取り組むエキスパートとして、アジアだけでなく世界で活躍することを願っています。