2017年度活動レポート(一般公募コース)第181号
広東東軟学院とのものづくり交流プログラム
長岡工業高等専門学校からの報告
2017年10月30日(月)から11月8日(水)の10日間、中国の広東東軟学院から学生10名および教員1名を招へいし、実践的ものづくり交流と技術視察を実施しました。
広東東軟学院は広東省承認と教育部登録を受けて設立され、最先端のIT技術、産業とのコラボレーション、国際化に焦点を当てた教育を提供している大学です。
交流プログラムでは、 ①高専教育の特徴である実践的ものづくり教育の体験 ②日本の先端技術及び研究の視察 を実施しました。
今回のものづくり交流ではレゴロボットを教材とし、課題達成と、倒したピンの数で順位を決定する、ボーリング競技を実施しました。
この競技では、ピンを倒したり様々な課題をクリアしたりするための機構や、その機構を適切に動作させるための制御プログラムについて同時に学ぶことができます。招へいした学生はICT分野を専攻する学生であり、ロボットの機構に関してはほとんど知識がありませんでしたが、講義の内容や用意した資料に基づいて熱心に試作を繰り返し、各チームでそれぞれ独創的なロボットを完成させたのが印象的でした。
本校滞在中には、奥只見ダムや歴史博物館、水族館マリンピア日本海といった新潟県内施設の見学も行い、治水事業や克雪、長岡市が工業地帯として発達してきた歴史などの理解を深めました。また、長岡市内のベンチャー企業であるナノテムの見学では、スマートフォン製造技術を支える先端技術が、小さな町工場で作られていることに強い関心を持ったようです。
帰国の際の移動に合わせて、都内で都立産業高専荒川キャンパスや、日本科学未来館、東京スカイツリーの見学を行いました。
都立産業高専荒川キャンパスでは山本昇志教授に案内いただいて、電波・通信や視覚に関する研究など、長岡高専とは違った技術を見学しました。
科学未来館では二足歩行ロボットアシモのデモンストレーションや、インターネットの物理モデルなどが興味を引いたようです。
スカイツリーでは建築技術やエレベータの制御技術を見学しただけでなく、千葉工業大学スカイツリータウンキャンパスにも足を運び、最新のAR/VR技術や、宇宙関連技術も見させてもらいました。ICT系の学生だったこともあり、この見学が一番興味を持ったようです。
このプログラムに参加した広東東軟学院の学生の一部は、日本に留学して研究したいという希望を持ったとのことです。また、それ以外の学生や引率教員からも日本の科学技術や文化の体験は有意義であったとの感想をもらいました。
最後に、本プログラムをサポートいただいた「さくらサイエンスプログラム」に御礼申し上げます。