2017年度活動レポート(一般公募コース)第157号
ホーチミン医科薬科大学学生との科学技術交流プログラム
高崎健康福祉大学からの報告
2017年10月24日から11月2日までの10日間、ベトナムのホーチミン医科薬科大学学生10名および教員1名を招へいし、科学技術交流プログラムを実施しました。ホーチミン医科薬科大学はベトナムを代表する医療系の大学で、本学と共通の学部学科を多数有しています。
テーマである、『医療・福祉分野における最新ICT・ロボット技術 -日越の医療・福祉協力にむけて-』に沿い実施された本プログラムは、最新の支援ロボット開発や実用に関する講義、施設訪問など盛りだくさんの内容でしたが、活発な質疑が行われ、熱心に学ぶ姿勢がとても印象的でした。
10月26日
「高齢社会における支援ロボットニーズと医療施設での現状」をテーマとした学内での特別講義とデモンストレーションでは、支援機器「HAL」、セラピーロボット「パロ」、会話支援機器コミュニケーション・サポートシステム「コミューン」、ハイテク車椅子といった、最新技術を取り入れた介護機器を体験しました。学生は初めて触れる機器に興味津々で、使い心地を試しながら、機器のしくみや実用における課題などについて質問していました。
10月27日
「CTやMRIの最新機器と画像処理技術」の講義では、最新のCT,MRI機器の精度の高さやスピードに驚き、技術の進歩が医療現場でどのように生かされるかを考える機会となりました。
「遠隔医療」についての講義では、近い将来、少子高齢化を迎えるベトナム社会にも必要となり得る医療サービスであり、日本で既に行われているサービスや技術について多くの質問がありました。
10月28日、29日
週末は講義室を離れ、大学祭で日本人学生と模擬店巡りをしたり、紅葉が美しい日本の里山でリンゴ狩りや温泉体験をしたりと、学生交流や文化体験を満喫しました。講義中や施設訪問時はとても真面目で熱心に学ぶ学生も、週末ばかりはリラックスし、もぎたてのリンゴをほおばり、美味しいうどんに舌打ちし、笑顔が溢れました。
10月31日
学びのまとめを行なった後は、お楽しみのフェアウェルパーティーです。アオザイを身に着け、来日前から準備してくれた歌や踊りはとても華やかで、見ている我々を魅了してくれました。
学生間の交流が活発に行われたことも、今研修の特徴です。日本人学生宅でのホームステイで、ホスト学生と一緒に作るおにぎりは格別だったようです。地元で美味しいと評判のラーメン屋さんに連れて行ってもらったり、餃子を一緒に作ったりと、各家庭でとても温かく迎えられ、短期間でもお互いの絆が深まるかけがえのない時間を過ごしました。
大いに学び、大いに笑った10日間。学生は「いつか再会しよう」それぞれの志に向かうことを約束してお別れしました。
本プログラム実施にあたり、尽力下さった全ての方々に深く感謝申し上げます。