2017年度活動レポート(一般公募コース)第155号
タイの高校生とのグループ学習~「食の安全」について学ぶ
宮崎県立宮崎北高等学校からの報告
タイ王国の王立カセサート大学付属高校から10名の生徒と1名の教員を10月18日~25日の機関で招へいしました。相手校は日本語や英語にも力を入れており、昨年度より交流のある学校です。
①実験教室
日本人4人に1人の割合でタイの生徒が加わり、各グループの本校生徒が英語で実験を説明し、次にタイの生徒が英語で本校教員に説明しました。理解しているグループは実験、考察へ進みました。内容は「光合成色素の光吸収」で、全部で4つの実験操作(抽出、分離、光の吸収、励起光の放出)をしました。最後に「光劣化した光合成色素」を与え、色が異なる理由の議論をしました。その考察をもとに再現実験を行い、光によりカロテノイドが劣化することを学びました。
②プレゼンテーションとディスカッション
日本の良さであるチームワークや話し合いを学ぶとともに、両校の生徒の視野を広げる活動をしました。1回目のコンセンサスゲームでは、議論することの大切さを実感しました。2回目は、宮崎大学で課題研究について行いました。大学教授を相手に、緊張しながらも一生懸命行っていました。3回目は本校生徒と課題研究について行いました。高校生同士ということもあり、話が盛り上がり、今後の研究につながる手がかりとしていました。4回目は本校で行っている、アースサイエンスの授業に参加しました。グループを作り、自然環境について行いました。
③宮崎県内先端企業等訪問
ソーラーフロンティアでは、フルオートメーションシステムとメガソーラーに驚いていました。綾町役場では、エコサイクルや有機農業についての話を熱心に聞いていました。綾・早川農苑では、有機農業の現場を見せてもらいました。お昼には早川農苑で取れた食材のみを使った食事をいただき、食の安全について身をもって実感していました。食の安全分析センターでは、安藤孝氏の協力のもと、最先端機器Nexela UC での残留農薬検査を行いました。また、研究者の姿勢について話していただきました。宮崎にある最先端の技術や取組を存分に感じてもらえたようです。
④宮崎大学訪問
宮崎大学では、「森林生態系の構造生産」について、多炭教授から講義を受けました。また霧村助教から圃場で「ソーラーシェアリング」の説明を受けました。また「植物工場」では遺伝子組み換え作物の飛散防止を学びました。「シードバンク」では橋口特任助教から、マメ科植物の希少な種子を保管している部屋の利用について講義を受けました。
⑤日本文化体験(華道、茶道、書道)
日本文化体験として、華道、茶道、書道を体験しました。各指導者と部活動生のサポートのもと行いました。日本ならではの文化に、タイの生徒は喜んでいました。華道で生けた花は、ホストファミリーへプレゼントしました。茶道でいただいた抹茶とお菓子がとても美味しく、買って帰りたいと言っていました。書道では自分の好きな文字を何度も練習し、本番ではとても上手に書くことができました。