2017年度活動レポート(一般公募コース)第129号
初めてのさくらサイエンスプログラム~タイ・ベトナム理工系大学との交流
お茶の水女子大学からの報告
2017年8月21日から30日にかけて、タイとベトナムの理工系大学から研究者1名と学生9名が、お茶の水女子大学、初めてのさくらサイエンスプログラムの実習生として滞在しました。
この時期は、まだ残暑が厳しく、東南アジア出身とは言え、日本の独特な夏の暑さは予想以上だったようですが、無事に誰一人体調を崩す事なく、全ての行程を終了する事が出来ました。
「科学技術体験コース」の名の通り、本学大学院での新しい取組みを知ってもらうことを目的とした、様々なユニークな体験プランを企画し実行しました。
まず、お茶の水女子大学の博士課程教育リーディングプログラムで行っているチーム研究プロジェクトへの体験参加です。これは本学で2013年度から開始している新たな大学院教育プログラムです。
ここに所属する大学院生とともに、PBTSと呼ばれるチーム研究を体験してもらいました。招へいした学生の専攻は工学系、情報系、環境学と様々でしたので、それぞれの持つ専門性をもとに、日本の学生たちにアドバイスしたり、意見を寄せたりと、活発な英語でのディスカッションを行いました。
次に、実習の体験として、先端機器を利用したIT実習とバイオインフォマティクスの実験を行いました。実験については、学生たちは普段は、白衣を着る事もピペットを使う事もないとのことでしたが、大変真剣に取組み、実験の最後に透過電子顕微鏡で成果を見ることができた時は、とても大喜びしていました。
最後に学外研修として、科学未来館をはじめとする様々な科学教育施設、国内先端企業、他工業大学等への訪問も行いました。週末には、日本の文化を体験学習するため、江の島や鎌倉の古寺などにも出かけ、炎天下にも負けず多くの施設や場所を精力的に訪問しました。
以上の体験をもとに、参加学生たちは皆、近い将来、次は研究活動として再び来日したいとの思いを胸に刻み、全員笑顔で修了しました。
学生たちにとって、日本は技術大国として憧れの存在でした。滞在中も、街の景色や、つねに正確な地下鉄や鉄道の状況、日本人の勤勉さなどたくさんのことに感嘆する様子も見られました。
企画した私たちも、彼らを通じて、日本にはたくさんの魅力がある事を知りました。その彼らの思いを無駄にしないために、さらにアジア地域との学術交流を深めたいと思います。今回、来日した学生たちが、アジアと日本の学術交流の架け橋となってくれることを期待しています。