2017年度活動レポート(一般公募コース)第108号
中国浙江理工大学の学生が、日本のファイバー工学の最先端技術を学ぶ
信州大学繊維学部からの報告
信州大学繊維学部では、さくらサイエンスプログラムの支援を受け、2017年7月20日~2017年7月26日の7日間、中国浙江理工大学材料与紡織学院から学生9名、教員1名を招へいし交流プログラムを実施しました。
信州大学は、浙江理工大学と2006年1月1日から学術交流協定を締結しており、留学生を受け入れたり、研究者交流を行うなど、これまでにも積極的に交流を行っています。
今回のプログラムは、浙江理工大学の学生のみなさんに、日本のファイバー工学の最先端の技術や研究の現場を体験してもらうとともに、日本の学生との交流や、長野県内や近県の繊維関係の施設・日本の文化施設などの訪問を通し、伝統工芸や文化的側面でも両国の交流を深めるという目的で実施されました。
中心になったのは、浙江理工大学出身で、現在、信州大学繊維学部の教授である倪 慶清先生です。
<7月20日>
日本に到着、その日は成田空港から長野県の上田市に移動しホテルに宿泊しました。
<7月21日>
午前中、信州大学繊維学部(上田キャンパス)でオリエンテーションを行いました。最初はみなさん緊張していましたが、オリエンテーションも終わり、昭和初期の建物で国の重要文化財でもある上田キャンパスの講堂前で記念撮影をする頃には、すっかりリラックスし、笑顔で会話をする様子が見られました。
午後は、長野県に本社を置く(株)ミマキエンジニアリングを訪問し、ショールームを見学しました。ミマキエンジニアリングは、業務用インクジェットプリンタ等の開発・製造・販売を行っている会社です。インクジェットプリンタが、車の模様や、文房具、スマートフォンのケース、そして、スポーツウェアや洋服、着物の生地にまで利用されているという説明を受け、学生たちは興味津々で展示された鮮やかな色彩の製品に見入っていました。
<7月22日>
信州大学の学生と交流を行いました。土曜日で大学も休みだったため、交流の一環として長野県の避暑地・観光地である軽井沢を訪れ、現代日本文化も体験しました。
<7月23日>
世界遺産にも登録され、日本の繊維産業を考える上で重要な文化施設である群馬県の富岡製糸場に見学に行きました。
<7月24日>
午前中は中国蘇州大学から来訪していた潘院長の講演会に、信大生とともに参加しました。また、午後には、信州大学繊維学部の下坂誠学部長を表敬訪問し、学部長の前で、プレゼンテーションをしたり、学生一人一人が自己紹介を行いました。
<7月25日>
信州大学の本部のある松本市を訪問しました。午前中は、国宝の松本城を見学したところ、日本の古城が大変気に入ったようで、特に女子学生たちは、お城をバックにポーズをとって写真を撮りあっていました。
午後は信州大学の濱田州博学長を表敬訪問しました。みなさん、学長を前にして最初はやや緊張ぎみでしたが、代表の学生たちが、今回の招待へのお礼を述べるとともに、今回の訪問で日本が大変清潔だったことや、日本の技術が進んでいることが印象的だったこと、ぜひまた日本を訪問したい等との感想を口々に述べました。
それに対し濱田学長も、発表した学生一人一人に、その学生の研究についてや、今回のプログラムで訪問した場所などを質問すると、学生も笑顔で答えるなど、和やかな雰囲気の表敬訪問になりました。
夕方は上田市に戻り上田キャンパスの農場で、修了式兼お別れパーティーの、バーベキュー・パーティに参加しました。夏の夕暮れの空の下、青々と茂る緑の桑畑で行われたバーベキュー・パーティでは、学生も先生も全員リラックスし、中国や日本の文化や習慣について質問し合うなど会話もはずみ、心に残る楽しいパーティーになりました。
<7月26日>
一行は日本および信州大学での思い出とともに帰路につきました。