2017年度 活動レポート 第87号:宮崎大学工学部国際教育センター

2017年度活動レポート(一般公募コース)第87号

インドネシア・リアウ大学の学生が、最新の海岸環境修復技術を学ぶ

宮崎大学工学部国際教育センター教授 村上啓介さんからの報告

インドネシア・リアウ大学工学部の大学院生3名と学部生7名がさくらサイエンスプログラムで来日し、2017年9月3日から9月12日までの10日間、宮崎大学工学部で研修を行いました。

研修では、海岸環境問題の一つである海岸環境修復技術に関するもので、宮崎海岸での侵食対策事業を例に、総合的な土砂管理の視点に立った海岸環境保全技術を学びました。インドネシアでも沿岸域や流域の開発により海岸侵食が顕在化しおり、本研修は参加した学生にとって有意義なものとなりました。

<初日>

日本に到着した日の午後に、日本科学未来館の見学に行きました。

<2日目>

横須賀にある港湾空港技術研究所を訪問し、最新の海岸工学実験施設を見学しました。

<3日目>

宮崎大学での研修です。まず、工学部長を訪問して意見交換の後、早々に海岸工学に関する講義を受講して基礎知識を学びました。

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工学部長との意見交換
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講義を受講する様子

<4日目>

講義と学内施設見学、宮崎大学国際連携センターを表敬訪問しました。また、夕方からインドネシアからの留学生を交えた歓迎会を学内カフェテリアで開催し、宮崎での生活や勉強、研究活動について情報交換をしました。

写真3
講義を受講する様子
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学内実験施設の見学

<5日目>

総合的な土砂管理の視点から海岸侵食対策を立案・実施することの重要性を講義と現場見学を通じて学ぶプログラムに参加しました。学生は海岸での工事現場を見学するのは初めてで、見学を通じて最新の海岸環境修復技術を体験しました。

写真5
海岸事業の工事現場を見学

<6日目>

波動運動に関する数値シミュレーションと、水理模型実験の演習に取り組みました。水面波の伝搬や変形を演習形式で学び、海浜変形の外力となる波動の理解を深めました。

写真6
水理実験で波形を計測

<7日目、8日目>

宮崎県綾町と小林市を訪問し、農村体験を通じて日本文化を体感しました。ユネスコ・エコパークに認定された綾町では、日本有数の照葉樹林帯を視察しました。また、小林市では地元の農家にホームステイし、地域の人々との触れあいを通じて生活風習や日本文化を体験しました。

写真7
農村体験(綾町にて)
写真8
農村体験(小林市にて)

<9日目>

本研修の総括として、最新の海岸環境修復技術に関する講義や演習および日本文化の体験から学んだ内容を取りまとめて発表しました。また、発表後は修了式にて修了証書が学部長から授与されました。

写真9
プレゼンテーションの様子
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修了証書授与式

学生を引率したリアウ大学のSigit Sutikno先生は、宮崎大学で博士の学位を取得した卒業生で、宮崎大学との学生交流や学術交流に理解が深く、さくらサイエンスプログラムを通じて両大学の交流が更に強化なものになりました。

また、全参加学生から非常に有意義であったとの感想を得ることができました。このような機会を与えて頂いたさくらサイエンスプログラムに深く感謝いたします。