2017年度活動レポート(一般公募コース)第68号
台湾の大学生が愛媛の最先端のものづくり技術を体感する
愛媛大学からの報告
愛媛大学工学部では、さくらサイエンスプログラムによる助成を受け、2017年7月12日(水)から7月21日(金)の日程で、台湾の国立高雄第一科技大学から機械工学を学ぶ大学生を2名受け入れました。
本プログラムに参加した学生は、機械工学分野の高度な知識・技術を学習するだけでなく、愛媛県内の製造施設等を訪問し、我が国の最先端ものづくり技術に関する見聞を広めました。また、工学の専門分野の研究室に所属し、各自の研究内容について教員・学生と交流し、議論を深めることもできました。
以下に本プログラムの詳細について報告します。
7月12日、受け入れ研究室教員が松山空港に赴き、高雄第一科技大学学生を受け入れました。台湾と親交が深い日本に来ることが出来て、興奮していました。また、松山の海の美しさに驚いていました。その後、学生たちを宿泊施設に案内しましたが、部屋の綺麗さには満足しているようでした。
翌日午前中にオリエンテーションを行い、愛媛大学での生活全般とプログラムの内容について、説明を行いました。
午後は関連分野の研究室に配属され研究テーマに関する打合せを行いました。研究室の配属先は、材料力学分野および制御分野の計2分野です。研究室配属後は、所属研究室で文献調査や室内実験、数値解析、プログラミング、ロボット制御などを日本人学生と行い、日本の工学分野の研究内容についての知識を得ました。
今回の高雄第一科技大学を受け入れた指導教員に話を伺いましたが、皆さん口を揃えて高雄第一科技大学の学生は勤勉で英語の能力も高く、優秀であると感心されていました。今後、本プログラムに参加した学生が、正規学生として愛媛大学に帰ってくることを期待せざるをえません。
16日には、日本人学生数名の先導で松山城、二の丸史跡、道後温泉などを訪れ、松山の歴史に触れるツアーを行いました。先導した日本人学生は、今年の8月に高雄第一科技大学に1ヶ月間留学した学生で、今回の交流で親交を深めただけでなく、8月に再会を果たして、更なる交流に発展したようです。
また、井関農機(株)のご協力で工場を訪問し、最新の農機具だけでなく、1本のラインで全く異なる機種を同時に組立てられる、混合生産組立ラインを見学することができました。「非常に貴重な経験ができた」と参加学生は興奮して喜んでいました。
さくらサイエンスプログラムによる台湾人学生の受入れは今回が初めてです。今回の採択により、高雄第一科技大学との関係がより深まりました。
高雄第一科技大学は、高雄・南台湾を代表する水準の高い大学であり、本申請のプログラムでは、学業成績が上位20%の学生のみを対象として派遣学生の選考を実施し、選抜された学生が対象であったため、参加学生も非常に優秀でした。
また、対応した日本人学生にとっても良い刺激になったと思います。来年度も本プログラムを継続して行い、今後拡充していきたいと思っています。最後にさくらサイエンスプログラムならびに関係者の皆様に厚く御礼申し上げます。