2017年度活動レポート(一般公募コース)第67号
日印の科学技術について学び、未来に向けた展開を考える
立命館大学からの報告
2017年6月13日から6月20日にかけて、ニッテ大学NMAMITから10名の学部生を受け入れました。立命館大学は、ニッテ大学NMAMITを対象とした、日本の科学技術について学ぶプログラムを実施して今年で3年目になります。
これまでの実績を踏まえて、今回のプログラムのテーマは『日本の「人工知能」に触れ、学ぶことを通して、インドにおける展開を考える』として、人工知能を活用したロボット工学、センサー工学、情報工学などに関わる企業見学、施設見学、立命館大学の研究室見学等を行いました。
参加者に対して、来日前に、日印における人工知能の展開の可能性について調べていただくよう依頼し、その事前調査を踏まえたプログラムを実施することで、より理解を深める工夫を行いました。最終日には成果報告会を行い、3チームから学んだ内容や今後の展開の可能性について発表がありました。
企業見学では、三菱電機(株)と(株)ダイフク「日に新た館」を訪問しました。企業の方からはインドでの事業展開・課題に関する説明があり、その後、産業施設・機器の見学を行いました。参加者にとっては、日本の工場見学はどれも新鮮だったようで、関心が高く、質疑応答では積極的に質問をしていました。
日本の技術を知る企画の一つとして、米原から京都まで新幹線に乗車して、日本が誇る新幹線のスピードを体感するアクティビティを行いました。さらに、彦根城周辺の散策や、京都市内でフィールドワークを行い、市内の神社・仏閣の見学を通じて、日本の伝統・文化について学びました。
日本語講座を行い、日本語での挨拶や自己紹介の仕方を学びました。繰り返し発音することで、日本独自の発音にも少しずつ慣れていき、「私の名前は○○です。よろしくお願いします」などの挨拶を覚えていました。
日本文化体験では、着物や袴の着付けを体験しました。日本の伝統的な服装に対して彼らの興味関心は高く、着方の手順を真剣に聞いていました。
また、立命館大学の学生が、両大学の学生の親睦をより深めるためのプログラムを考え、折り紙やおはじき、箸などを使った交流企画を実施しました。学生が主体的に企画・実施したことで、会話も弾み、良い交流の機会となりました。
プログラムの最終日には、参加学生からは、日本の科学技術の高さに驚き、大変刺激になったとの感想をいただきました。プログラム実施後も、学生同士で情報交換を行うなど交流が続いており、将来、世界の科学技術の発展に寄与するエンジニアの育成につながる、貴重な機会になったと考えます。