2017年度 活動レポート 第62号:北海道教育大学

2017年度活動レポート(一般公募コース)第62号

サモア行政官・教員のための理数科教育改善研修プログラム

北海道教育大学からの報告

本学では、今年初めて南太平洋に浮かぶサモア独立国より、教育・スポーツ・文化省の引率者1名および小学校教員2名の計3名を6月18日~6月27日の10日間招へいし、当該事業を実施しました。

交流計画のテーマとしましては、「理数科教育改善のための研修」ということで、本学附属札幌小学校、札幌市立宮の森小学校、札幌市青少年科学館などを視察、また本学の理科実験室を使用しての理科実験などを行いました。

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札幌市青少年科学館を視察
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札幌市青少年科学館にての実験

附属札幌小学校では、理科と算数の授業を見学しました。3年生の理科の「光と音の性質」の授業を参観し、太陽の光を鏡で反射させ、的に光をあてる活動を行い、どれだけ遠くからあてられるか、建て物の陰から的に当てるには?などを考えさせる授業でした。

写真3
附属札幌小学校での授業見学(理科)

算数では6年生の「分数の割り算」の授業で、3つの分数と四則計算記号を使って答えが1になる式を作ったり、1から10までの数を作ったりする授業でした。いずれの授業も子どもたちの活動が主体となった考える授業で、授業の進め方、子どもたちの反応、考えに感心しながら、サモアでの活用方法を模索していました。

写真4
附属札幌小学校での授業見学(算数)

また、給食も児童と一緒に食べていただき、日本の給食の様子や、その後の片付け、掃除なども見ていただき、授業以外の普段の子どもたちの様子を知っていただけたことと思います。

附属札幌中学校の理科・数学の授業の見学、特別支援学級のふじのめ学級の縫製や木工の作業の様子も見学し、附属学校の様子を知っていただきました。

休日の土曜日(24日)には、札幌市円山動物園で施設見学を行い、国内外の多様な動物の行動展示を見ていただきました。北海道固有の哺乳類、鳥類、アジア・アフリカの熱帯域に生息する大型哺乳類などを見たり、動物の説明(英語表記があるもの)を読んだりしながら園内を回りました。

サモアでは見ることが難しい動物が多く、その姿や行動を実際に目にすることができ、感動していました。また同日は多くの保育園、幼稚園、特別支援学校などが動物園を訪問しており、各種教育機関が動物園を学習活動に利用している様子も見ることができ、学校外の施設の教育への利用という点でも参考になったことと思っています。

参加者は、滞在中に札幌市内のいくつかの小学校で子ども達と触れ合う中で、我が国の優れた初等教育における教授法の一端を垣間見て、大変刺激を受けたようであります。本学としましては、他事業においてもサモア独立国より教員などを多数、初等教育、特に算数と理科の分野における研修実施にて受け入れしており、強固な関係が構築されています。

一方で、当該事業を実施することは、本学のグローバル化の推進に多大に貢献していますので、今後も機会あれば是非実施していきたいと考えています。