2017年度活動レポート(一般公募コース)第54号
国際共同研究プロジェクトを目指した工学分野先端研究の学び
愛媛大学からの報告
愛媛大学工学部では、さくらサイエンスプログラムによる助成を受け、2017年7月18日(火)から7月27日(木)の日程で、マレーシアのマラヤ大学から、工学を学ぶ大学生を10名受け入れました。
本プログラムに参加した学生は、工学分野の高度な知識・技術を学習するだけでなく、愛媛県内の工場施設を訪問し、わが国の最先端技術に関する知識を習得しました。また、工学の専門分野の研究室に所属し、各自の研究内容について教員・学生と交流し、議論を深めることができました。
以下に本プログラムの詳細について報告します。
7月18日(火)工学部国際連携委員が松山空港に赴き、マレーシア人学生を受け入れました。初めて日本に来るだけでなく海外旅行も初めての学生が多数おり、海外ということで興奮していました。また、日本の暑さと湿気に驚いていました。
7月19日(水)、午前中にオリエンテーションを行い、愛媛大学での生活全般とプログラムの内容について説明を行いました。午後は関連分野の研究室に配属され、研究テーマに関する打合せを行いました。
研究室の配属先は、環境建設工学分野、機械工学分野、応用化学分野、電気電子工学分野、情報工学分野、機能材料工学分野の計6分野です。研究室配属後は、所属研究室で文献調査や室内試験、数値解析を日本人学生と行い、日本の工学分野の研究内容についての知識を得ました。
今回のマラヤ大学の学生を受け入れた指導教員に話を伺いましたが、皆さん口を揃えて、マラヤ大学の学生は優秀だと感心していました。今後、本プログラムに参加した学生が、正規学生として、愛媛大学に帰ってくることを期待します。
7月22日(土)には、日本人学生数名の先導で松山城、二の丸史跡、道後温泉などを訪れ松山の歴史に触れるツアーを行いました。先導した日本人学生は、今年の9月にマラヤ大学に1ヶ月間留学した学生で、今回の交流で親交を深めただけでなく、9月の再会を約束したようです(実際に再会を果たして、更なる交流に発展したようです)。
7月24日(月)は、日本語クラスを特別に開講し、マレーシア人学生に受講してもらいました。楽しんで日本語を学んでいました。
8月3日(木)は、井関農機(株)のご協力で工場を訪問し、最新の農機具だけでなく、1本のラインで全く異なる機種を同時に組立てられる混合生産組立ラインを見学することができました。非常に貴重な経験ができたと参加学生は興奮して喜んでいました。
さくらサイエンスプログラムによるマレーシア人学生の受入れは今回が初めてです。今回の採択により、マラヤ大学との関係がより深まりました。マラヤ大学は、マレーシアでトップの大学であるため、参加学生も非常に優秀でした。また、対応した日本人学生にとっても良い刺激になったと思います。
来年度も本プログラムを継続して行い、今後拡充していきたいと思っています。最後にさくらサイエンスプログラムならびに関係者の皆様に厚く御礼申し上げます。