2017年度活動レポート(一般公募コース)第42号
最先端科学技術の学びを通した日本と台湾の科学交流の推進
立命館高等学校からの報告
台湾の高雄高級中学と高雄女子高級中学から、9名の生徒と2名の先生を8月17日〜23日の期間で招致しました。
これら2校は、かねてより立命館高校と交流の深い学校です。台湾南部のトップ校というだけでなく、高雄高級中学は台湾全土の化学のセンター校、高雄女子高級中学は地学のセンター校の指定を受けています。
この3年間、立命館高校では、国内SSH校7校を含めて、高校生による共同課題研究の取り組みを推進してきました。今回来日の高校生は、この取り組みを行なっている9グループから1名ずつが参加してくれています。
8月17日、一行は関西空港へ到着。1週間の研修の前半3日間を京都、大阪での研修、後半4日間を東京での研修としました。
初日は立命館高校へ夜遅くの到着でしたが、12名の立命館高校生がお迎えして、簡単な歓迎会を行いました。宿泊は、立命館高校内にある体験学習棟です。
2日目は、大阪大学にて八木厚志先生から数学の講義を受けました。数学が物理、化学、生物分野の研究で果たす役割に関して、興味深いお話でした。内容は高度でしたが、多くの質問が出され有意義な時間となりました。その後に、万博公園にある水族館ニフレルにて研修を行いました。
3日目は、立命館高校での校舎見学の後、京都大学総合博物館を訪れました。午後は、伏見稲荷大社を拝観し、京都での文化体験を行いました。
4日目は新幹線で東京へ移動。共同課題研究に関わっている4名の立命館高校生が同行しました。東工大附属科学技術高校を会場としてお借りし、両校との共同課題研究の取り組みに関わっている、国内SSH校7校の生徒達も集まってもらいました。
研究の進捗状況の交換と、今後の計画についての打合せを行いました。数時間という短い時間ではありましたが、意義深い交流が出来ました。
5日目は終日、日本科学未来館にて研修を行いました。午前中は、グループを組んで館内を見学。昼に再集合し、それぞれのグループから興味を持った展示物の写真を見せながらその発表を行いました。午後は、午前の発表も参考にしながら、各自が見たい展示を自由に見学して回りました。
6日目は、午前中に国立天文台を訪れ、臼田功美子先生から天文台の説明、すばる天文台についてのお話、また、同天文台が中心となって進めている30mの鏡を持つ望遠鏡開発の国際プロジェクトである、TMT計画の説明等を受けました。その後、天文台内を見学させてもらい、最後に4D2Uドームシアターにて映像を見せてもらいました。
午後は、NTTインターコミュニケーション・センター(ICC)にて、慶應義塾大学の鳴川肇先生による講義を受けました。鳴川先生が作成された、面積を正しく表現した世界地図オーサーグラフについての講義でした。ちょうどICCにてオーサーグラフの展示会を開催されており、見学させていただくことができました。
最終日は、朝から成田空港へ移動し、貴重な経験と多くの友情を得て帰国しました。この後、共同研究を軸に、さらに日本の高校生との交流が活発に続くと期待しています。