2017年度活動レポート(一般公募コース)第23号
日本の先端科学を支える科学技術基礎実験体験プログラム
千葉大学教育学部からの報告
2017年6月20日~29日にかけて、タイ王国・チュラロンコン大学、キングモンクット工科大学トンブリ校、マヒドン大学、チュラロンコン大学 インドネシア共和国・インドネシア大学、バンドン工科大学から合計10名の大学院生が千葉大学教育学部を訪問し、「日本の先端科学を支える科学技術基礎実験体験プログラム」と題した約10日間の科学実験講座を受講しました。
発展が目覚ましいASEANの、とりわけタイ王国とインドネシアの有力大学から招へいされた学生たちは、日本の先端科学を支える実験教育を受講し、母国で学生段階で経験のできない日本の実験教育を体験しました。そして、我が国の先端技術の発展基盤である、【手足を動かして実験を繰り返すこと】の重要性を学びました。
一行は、6月20日の午前中に成田空港へ到着し、各自で千葉市内のホテルまで移動・チェックイン。その後千葉大学西千葉キャンパスへと移動して、オリエンテーションおよびウェルカムパーティーに参加しました。
翌日より科学実験講座が始まり、朝から晩まで教育学部の理科・技術科等の教授が担当する実験講座にて科学に関する多岐にわたる分野を学び、自国では経験したことのない<実験から学ぶ>という体験をしました。
科学実験の様子
6月22日には、午前中に付属中学を訪問し、理科の授業に参加しました。3学年クラスは仕事とエネルギー。2学年クラスでは運動期間の骨格と筋肉に関する内容で、ニワトリの手羽先を用いて観察しました。
午後は芝浦工大柏高校を訪問し 各自で準備したポスターを用いてプレゼンテーションを行い、高校生と英語でディスカッションをしました。自国では長時間・長距離を電車、バスを乗り継いでの移動が無いASEANの学生達にとって、平常以上の体力を費やすことにはなりましたが、街並みと高校生との交流を大変楽しんだということでした。
6月28日にはファイナルプレゼンテーションおよび修了式が行われました。7分の発表・3分の質疑応答の時間が与えられ、事前に準備していたパワーポイントに沿って、自己・自国紹介、プログラムに参加した感想や経験、身につけた能力について、各人が発表をしました。その後、副学部長・加藤教授より修了証書が授与され、プレゼンテーションに参加した千葉大生、全員で記念写真を撮りました。
10日間という短い期間ではありましたが、異なる国籍の人同士が交流を深め、日本の文化、食べ物そして優れた科学技術に触れた経験は、彼らにとって非常に有意義で充実したものとなったはずです。
ASEANからの学生が日本の先端技術や文化に触れ、自国での研究や勉学に更なるモチベーションを持ち、更には日本への留学を目指すことは大変喜ばしい成果です。
日本人の大学生・高校生にとっても、留学生との交流はグローバルな視点を持つよいきっかけとなると考えております。貴重な機会を与えてくださった、さくらサイエンスプログラムに深く感謝申し上げるとともに、今後、発展的に継続されることを強く祈念しております。