さくらサイエンス・ハイスクールプログラム 第28号
ハイスクールプログラム第7グループの高校生が来日中!その2
さくらサイエンス・ハイスクールプログラム
中国とパキスタンの混合チーム、第7グループの高校生の皆さんは、連日の研修による疲れを感じさせることもなく、今日も元気いっぱい、課題に取り組んでいます。
18日(火)の午後は東京理科大学神楽坂キャンパスにて、同大学教授 秋山仁先生による数学教室でした。
大きな大学の階段講義室の黒板の前には、まるでお芝居の楽屋の片隅の様に、たくさんの小道具が用意されています。高校生たちは、これから始まる講義にワクワク期待を膨らませています。
”Welcom to Spectacle math-magic Show!!” 秋山先生のそんな第一声で始まったその授業は、お堅い数学のイメージを覆す、まさしく、スペクタクルなマジックの連続でした。
先生がピンクと赤のクロスされたテープの端をのりで貼り、テープを裂いていきます。すると、あら不思議、四角い輪っかや、つながった2つのハートが出現しました。高校生たちは目を輝かせながら先生の手元に釘付けです。
その後、ひとりひとりに配られたテープで、自分たちの手で同じマジックを再現。高校生たちは、赤とピンクのハートを手に、あちらこちらから歓声をあげていました。
これは、トポロジーという数学の理論によるものだそうです。
次に取り出されたのは、紙で作られた正三角錐。これをハサミでチョキチョキ切って平面の切り紙を作っていきます。同じ切り方で作った、同じ形の切り紙を沢山集めて組み合わせていくと、なんとジグソーパズルになっているではありませんか。
これもまた「四面体タイル理論」という数学の理論の実践とのことです。
他にも、次から次へと不思議で楽しい数学マジックの数々が繰り出され、高校生たちも、引率の先生方も、いつの間にか会場中が一体となってグイグイ秋山先生ワールドに引き込まれていきました。
「2進法」を利用した、数字あてマジックでは、高校生から沢山の質問が集中し、秋山先生がそれぞれの机まで足を運んで、丁寧に説明をされていました。
また、マンホールはなぜ円い形をしているのか?という疑問を数学的に解明したり、円ではなく、おにぎりの様な三角の四輪車が、意外にもガタガタせずにスムーズに進むことを実験を交えて解説されたり、生活に密着した興味深いトピックについて、盛り沢山の話がありました。
数学は決して難しいものではなく、身近なところにあり、私たちの生活を豊かにするもの、そんな熱いメッセージを受け取った高校生たちは、満面の笑顔で会場を後にしました。