さくらサイエンス・ハイスクールプログラム 第12号
東大本郷キャンパス理学系研究室を見学
さくらサイエンス・ハイスクールプログラム(第2グループ)
4月22日、さくらサイエンス・ハイスクールプログラムの第2グループA班71名(インド・バングラデシュ・インドネシア・フィリピン)は東京大学本郷キャンパスの理学系研究室を訪問しました。
小柴昌俊特別栄誉教授のノーベル物理学賞受賞を記念して命名された小柴ホールで、高校生たちはまず、理学系研究科や理学部の概要説明を受けました。入学試験が英語で受けられ、また途中からの編入も可能、さらに授業もすべて英語で行われる学部プログラムがあると聞いてたいへん興味を持った様子でした。
その後、国ごとにグループに分かれて3つの研究室を訪れました。バングラデシュ・グループは酒井広文研究室を最初に見学しました。ここでは最先端レーザー技術を駆使した原子分子物理学に関する実験や研究を行っていますが、峰本紳一郎助教が実際にレーザー光を壁に照射しながら、研究内容を丁寧に解説してくれました。
次に訪れたのは有機合成化学研究室です。さまざまな実験装置が並ぶ研究室ではWoo-Jin Yoo特任助教が合成アプローチの方法や水を溶媒とする有機化学など、現在取り組んでいる研究テーマついて説明してくれました。
最後に訪れたのは物性化学研究室です。ここでは昨年秋に発表され、磁気記録テープ用のナノ新素材として注目を浴びている「世界最小サイズのハードフェライト磁石」をはじめ、光照射をすることで金属状態と半導体状態の間を行ったり来たりできる新種の金属酸化物の発見(室温では世界初)など、同研究室の成果についての説明がありました。
いずれの研究テーマも高校生レベルでは難しいようでしたが、さすがそれぞれの国で選びぬかれた理系高校生だけにさかんに質問を投げかけていました。