2016年度 活動レポート 第408号:文教科学開発機構

2016年度活動レポート(一般公募コース)第408号

千葉県習志野市内3大学連携によるSTEM教育プログラム①
<科学技術の理解と地域交流>

文教科学開発機構からの報告

文教科学開発機構は、さくらサイエンスプログラムの支援を得て、2017年3月4日から3月13日までの10日間、中華人民共和国内モンゴル自治区通遼市第三高校から高校生14人、引率教員2名の計16名を招へいし、交流プログラムを実施しました。

この交流プログラムは、最先端技術の研究をおこなう理系3大学、千葉工業大学・東邦大学・日本大学を有する文教都市、千葉県習志野市を中心に、研究施設の訪問や特別講座、交流会等を実施する事で、招へいする高校生たちに、取組みたい事、学びたいと思う事を日本で見つけてもらうことを目的として実施しました。

千葉工業大学訪問

千葉工業大学津田沼キャンパス先端工学部生命科学科訪問では、同学部准教授である根本直樹先生に、研究内容についての講義していただき、工作センターにて、大学の研究を支えるウォータージェット加工機での加工実演や、様々な加工機器の紹介をしていただきました。

写真1
千葉工業大学先端工学部生命科学科根本研究室を訪問

惑星探査研究センターでは、副所長の和田浩二主席研究員から、研究センターがおこなっている研究やミッションなどについてご紹介いただきました。石橋高上席研究員からは宇宙環境再現チャンバーや開発中のレーザー計測器について、荒井朋子主席研究員からはISS(国際宇宙ステーション)流星観測プロジェクト「METEOR」運用管制室にて、実行中のプロジェクトや、レーザー掘削モジュールの設置場所等について詳しくお話を伺いました。

写真2
研究ミッションの説明を受ける高校生(千葉工業大学惑星探査研究センター、「PERC」にて)
写真4
ISSに搭載されているモジュールの説明

また、二段式水素ガス弾丸加速装置については、黒澤耕介研究員からお話を伺いました。

写真3
二段式水素ガス弾丸加速装置を見学

高校生達は宇宙探索に使われている機械を前に、目を輝かせていました。

社会システム科学部では、同学部教授である徐春暉先生に、ファイナンス分野の研究や、自らが留学生であった頃の経験談などをお話しいただきました。物事を数値定量的に捉える金融工学についてお話を伺いました。

スカイツリーキャンパスでは、未来ロボット技術研究センターが開発した災害対策ロボットを実際に動かしていただきながら、仕様や特性について学びました。

写真5
災害対策ロボットの実演(千葉工業大学スカイツリーキャンパスにて)

東邦大学訪問

東邦大学習志野キャンパスでは、薬学部講師の高橋瑞穂先生による薬剤師特別講義を受講しました。実際に薬剤師教育用の人形を使用し、点滴や栄養材の準備方法の説明や、聴診器を利用した実習体験がおこなわれました。また、薬学部の実習で利用する空気清浄度が確保されたクリーンルームの見学やエアシャワーを体験しました。

理学部では、生命科学や生物分子科学に関連する研究の紹介や研究室の見学がおこなわれました。また、理学部教授である佐藤浩之先生による遺伝子解析実験もおこなわれました。高校生たちは、佐藤先生やアシスタントの大学生のサポートを得ながら、実際に研究で使われている物品や機材を用いて、各人から採取した細胞を用いてDNA分析作業を体験しました。

写真6
佐藤浩之先生による遺伝子解析実験

薬剤師の仕事や薬に関する知識、研究者の活動や医療現場の裏側に触れることができ、高校生は貴重な経験をすることができました。

②へつづく