2016年度活動レポート(一般公募コース)第406号
最先端農業関連技術および農業経営・国際展開の取り組みを学ぶ
宮崎大学地域資源創成学部講師 井上果子さんからの報告
平成29年2月15日~2月24日に、宮崎大学は、さくらサイエンスプログラムの支援を受け、ベトナム国家農業大学の農学部アドバンスプログラム、および農業経済農村振興学部アドバンスプログラムの学生10名、研究員1名の合計11名を招へいしました。
本プログラムでは、農業分野における最先端技術を駆使した農場管理フィールド、試験場等や、それらを取り入れた日本式農業の国際展開を視野に入れた経営を行っている、農業法人・農業従事者や関連施設を訪問し、宮崎大学および宮崎県内の学生・研究者・農業関係者との交流を深めました。
具体的には、日本のICT技術等を駆使した新しい農業を導入している農業法人や、技術革新を図りつつ農業の6次産業化を世界規模で展開する企業を訪問した他、持続可能な農業や、農業の多面的機能を活かした農業を知るべく、世界農業遺産に認定された高千穂郷・椎葉山地域を訪問するなど、地域の人々から積極的に学ぶ機会を設定しました。
また、日本文化を知る機会として、茶道と着付け体験や農家民泊体験なども行いました。
招へいした学生は、ベトナム国家農業大学において英語で教育を受けている、優等プログラムの学生です。
2016年8~9月に、宮崎大学の大学生15名とともに、ベトナム国家農業大学で共同研究・学習を行った経験を有する学生の中から成績優秀者として選抜されました。
本プログラムによって、双方向による教育・研究プログラムが可能となり、ベトナム国家農業大学との交流をさらに進化させることができました。
ベトナム国家農業大学と宮崎大学、それぞれの学生が、両国で行った研究・学習活動の成果を「さくら・ロータス農業・農村国際セミナー」の場で発表した際には、「今後、本学の大学院に進学して日本の最先端農業技術を学びたい」といった声が多くあがっていました。
大学間の交流のみならず、市民レベルにおいても互いの理解を深める良い機会となり、本学に進学したいとの希望が出た他、本学で学んだあとに日本の農業法人で働きたいといった声も聞こえてきました。
また、ベトナム国家農業大学で2016年夏に学んだ宮崎大学の大学生と、今回招へいしたベトナム国家農業大学の学生の交流もさらに深まり、帰国時に宮崎空港で、両大学の学生たちの別れを惜しむ姿が印象に残りました。