2016年度 活動レポート 第392号:神戸大学システム情報学研究科

2016年度活動レポート(一般公募コース)第392号

人工知能とその社会応用に関する国際学生交流

神戸大学システム情報学研究科からの報告

さくらサイエンスプログラムの事業の一環として、2016年3月1日から8日の日程で、神戸大学システム情報学研究科より中国トップレベルの大学である華中科技大学自動化学院の大学院生8名と教員2名を神戸へ招へいし、「人工知能とその社会応用に関する国際学生交流」をテーマに、若者を中心とした活発な科学技術体験・交流行事を開催しました。

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神戸大学国際交流センター前の記念写真

今回の活動は3年連続の採択で、本学システム情報学研究科と華中科技大学自動化学院との学生レベルでの研究交流を一層強化することが大きな目標でした。特に、近年最も注目されている人工知能技術(IT)研究に関する両大学の優先度の高さの再確認と、両大学における、この分野の研究比較をより鮮明に認識できる機会となりました。

活動初日の3月2日は、本学研究科長である玉置教授による歓迎の挨拶に続き、副研究科長貝原教授による本研究科紹介、最先端のITを活用したものづくり研究プロジェクトの紹介を行いました。その後、両大学の大学院生同士による、人工知能とその応用に関する研究発表と討論を行いました。

3日には、本学陰山教授がスーパーコンピュータを活用した宇宙科学研究という壮大なスケールの取組みについて、最新の可視化技術による動画説明を交えながら特別講演を行い、学生諸君に夢とロマン、そして多大な感動を与えることができました。

この講演に刺激を受けたのか、この日の午後と6日の学生研究交流会は一層活発なものになりました。特に、6日午前は本学松原先生による人工知能の過去、現状と未来に関する講演後は、学生諸君による熱いディスカションが展開されました。

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日中学生同士による真剣な研究交流

4日は、現代における神戸医療産業都市建設の様子を、現地を訪れ体感しました。

5日には京都にて古くから受け継がれてきた日中文化・宗教に関わる交流の歴史を体験することで、歴史文化における日本と中国との友好近隣関係を、日本からの視点で知ってもらうことができました。

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京都 平安神宮にて

期間中、本学における博士後期課程の教育の一環として実施していた「博士中間発表会」にも出席してもらい、自分が今後日本で更に勉学に進学する場合の模擬教育体験を提供することができました。

最終日には、華中科技大学からの参加者全員に、さくらサイエンスプログラムの修了証書を本研究科長玉置教授より贈呈し、華中科技大学の学生達は8日間の交流に感謝を込めた歌を披露してくれました。

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さくらサイエンスプログラム修了記念写真

以上のように、両大学の学生同士による人工知能技術に焦点を絞った対話や体験を経て、着実に日本と中国の科学技術交流を深めることができました。両大学の学生諸君は、数日間の討論や交流活動等で得た感動を胸に研究へ専念すると共に、日中友好の大切さを再認識することができたため、主催者として大変意義深い活動を行うことができました。