2016年度 活動レポート 第388号:岡山大学工学部

2016年度活動レポート(一般公募コース)第388号

研究室訪問と施設見学で日本の最新科学技術を学ぶ

岡山大学工学部からの報告

岡山大学工学部では、さくらサイエンスプログラムの支援により、2017年2月26日~3月5日の8日間、中華人民共和国の東北大学(瀋陽)から大学生(7名)、大学院生(3名)、教員(1名)計11名を招へい致しました。

昨年、岡山大学の文系の学生が東北大学にお世話になったご縁で、今年は東北大学からの学生を受け入れることになりました。東北大学は約7割が理系の学生ということで、工学部が対応することとなり、さくらサイエンスプログラムに応募しました。

プログラムは3部構成としました。

第1部は、岡山大学工学部情報系学科の研究室訪問です。11研究室を1時間ずつ見学してもらいました。

最新の研究成果を、デモ等をまじえて先生方に分かり易く説明してもらいました。専門の道を模索中の学生を中心に選抜すると聞いていましたので、できるだけ多くの研究を紹介した次第です。「岡山大学で学びたい」との声もあがりました。今回の訪問をきっかけに、今後も交流が進むことを期待しています。

第2部は、日本が誇る施設見学です。 バスをチャータして岡山近郊に出かけました。 1日目は、兵庫県にある世界一の放射光光電子顕微鏡SPring8と姫路城を訪問しました。

写真4
放射光光電子顕微鏡SPring8を見学
写真8
姫路城にて

SPring8は半径500mもあるリング型の巨大設備で、分子構造を可視化することができます。施設の研究員から基本原理と応用分野について説明を受けました。

2日目は、水島工業地帯のJFEスティールの工場、後楽園、倉敷美観地区を訪問しました。ほとんど無人で動いている製鉄所に感心し、真っ赤な熱い鉄板に感動していました。

写真5
JFEスティールの製鉄所を見学
写真6
後楽園でお抹茶の作法を学ぶ
写真7
後楽園の入り口で記念撮影

日本庭園やお城では、抹茶作法を体験したり、着物を着て写真を撮るなど、日本文化を堪能していたようです。「海を見たことが無いので是非見たい」ということでしたので、途中で瀬戸大橋にも案内しました。

写真3
岡山城で着物を体験

第3部は、岡山大学生との交流です。東北大の学生3人、岡山大の学生3人でグループを作りました。初めにグループ毎に自己紹介をしてもらいましたが、予定を大きく上回り1時間以上もかかりました。かなり話が弾んだようです。

その後、「学生気質」、「年中行事」、「食事」、「マナー」について、日中の違いについて2時間程度議論しました。最後に模造紙に議論内容まとめてもらい、全員の前でグループ毎に発表してもらいました。グループ毎に視点が異なり、発表会でも議論が巻き起こりました。

写真2
日中の違いについて議論白熱
写真1
発表会を終えてグループ毎に記念撮影

来日したメンバーは、今回の来日の際に初めて知り合ったとのことでした。最初のうちはぎこちなかったですが、日本を去るころにはすっかり仲良くなっていました。

日本での刺激的な経験を共有し、強い絆が築けたものと思います。彼らが再び日本に来ることを期待するともに、議論に参加した岡山大学の学生を、彼らと瀋陽で再会させたいものだと考えています。