2016年度活動レポート(一般公募コース)第382号
航空工学、宇宙工学が拓くアジアの未来
立命館高等学校からの報告
立命館高等学校では、2017年3月2日から3月8日の日程で、中国北京にある北航実験学校から高校生を招致しました。
同校は、北京航空航天大学という中国の航空や宇宙開発に携わっている大学の附属中高で、先進的な科学教育が行われている学校です。これまでから交流を行ってきている学校ではありますが、今回の招致によって、より強い連携が図れればと、期待をしてのプログラムでした。
3月2日、10名の高校生と1名の引率教員が関西空港へ到着しました。「航空工学、宇宙工学が拓くアジアの未来」というテーマのもと、両校の生徒達が今後の科学技術を考える機会を願ってのスタートでした。
1週間の前半3日間を京都、滋賀での研修、後半4日間を東京、筑波での研修としました。初日は、立命館高校の生徒と対面し、学校内を案内、その後、校内にある体験学習棟にて5名の本校生徒も一緒に宿泊し、友好を深めました。
2日目午前中は、京都のグローバル企業、オムロン(株)でお世話になり、同社のコミュニケーションプラザにて研修を行いました。シースルーの自動改札機で中を通る切符の様子の観察等、たいへん興味深い研修となりました。
午後は、京都府立植物園にて、名誉園長 松谷茂先生から樹木や花について丁寧なお話を伺いながらの見学を行いました。
3日目は、立命館大学びわこ・くさつキャンパスを訪れ、同大学の建山和由教授、横山隆明講師、および、福井大学 小林泰三准教授から、無重力環境や真空環境での様子を、実験も含めてお話しいただき、興味深い体験となりました。
また講義の後には、日本文化の視察として、京都伏見稲荷大社を訪れました。
3月5日、7名の本校生徒と共に、新幹線で東京へ移動しました。最初の訪問先となったのは日本科学未来館です。以前、一緒に北航実験学校を訪れた筑波大学附属駒場高校の生徒も合流しての見学となりました。
未来館の後は筑波へ移動し、夜には、グループ毎に見学中に興味を持った展示の写真を見せながらの発表を行いました。
翌日は、物質・材料研究機構(NIMS)にて研修を実施しました。「超伝導材料の物性」「加熱せずにくっつけてみよう」「バイオミメティクス」の3グループに分かれ、実験、実習を行わせてもらいました。
研究所近くの茗溪学園高校からも参加をいただきました。最先端の施設の中での実習は大いに刺激的でした。夕方まで研究者の方にサポートしていただいて、実習内容のまとめを行い、宿舎に戻ってからも、遅くまで発表の準備や発表練習を行いました。
翌日はNIMSにおいて、研究者の方々も参加いただき、各班からの発表を行いました。素晴らしい経験になったと考えます。
午後は、JAXA筑波宇宙センターの見学を行い、講義を受講しました。
最終日は、午前中にCYBERDYNEにて、ロボットスーツに関する説明や装着体験を行った後、午後には、多くの経験と友情を胸に、成田空港から帰国しました。
大きな成果を得た交流は、この後も長く続くものと考えています。