2016年度活動レポート(一般公募コース)第381号
自然再生の最先端-ランドスケープ科学を使った自然環境の保全
千葉大学大学院園芸学研究科からの報告
2017年2月13日から2月22日までの10日間、ソウル市立大学から6名の大学生が、韓 奉浩(Han Bongho)教授の引率によって、千葉大学園芸学研究科と環境健康フィールド科学センター等を訪問し「自然再生の最先端」と題した10日間の科学技術体験プログラムを受講しました。
ソウルからの一行は、2月13日お昼に羽田空港に到着し、その後、宿泊施設で古谷勝則教授より10日間のプログラムについてのオリエンテーションを受けました。
14日には、小林達明研究科長を表敬訪問しました。続いて、小林研究科長による導入講義を受け、日本における再生生態学の最先端トピックや、具体的な事例について学びました。
午後には、環境健康フィールド科学センターに移動し、千葉大学元学長で紫綬褒章受章者の古在豊樹名誉教授による特別講義と、植物工場の見学をしました。
15日には、園芸学部の卒業論文と卒業制作の発表会を見学し、齋藤雪彦准教授の「農村計画学・まちづくり事例紹介」と古谷勝則教授の「自然環境保全学」の講義を受講しました。
16日には、江戸川区と江戸川区環境財団の全面的な協力により、江戸川区親水公園・緑道を見学し、解説を聞きました。
午後は、木下勇教授による「都市計画学・まちづくり事例紹介」の講義と、本條毅学科長による「ヒートアイランド現象」の講義を受けた後に、近江慶光助教による公園管理実習として、樹木の剪定実習を行いました。
17日には、科学技術館見学後、浅草を見学しました。午後は、更地から樹林を再生した事例として明治神宮の森を見学しました。
18日には、日本人学生と韓国人学生の合同学習会を実施しました。「グリーンインフラと公共以外の緑地を活用した自然再生について」をテーマに、討論しました。
19日には、最後の水戸藩主の屋敷で、国の重要文化財に指定されている戸定邸と、国の名勝に指定されている庭園を見学しました。
午後には文化交流として、筑波技術大学松藤みどり教授と聴覚障害の学生4名等の協力で、戸定が丘歴史公園内にある松雲亭にて、お茶会を開催しました。
ソウル市立大学の方々には、日本の伝統文化に触れて頂けました。その後、同じ会場で、竹中工務店の向山雅之ランドスケープグループ長に現代の造園作品について解説をして頂きました。
20日には、高橋輝昌准教授による「都市熱環境」の講義、梅木清准教授による「生物多様性と生態系機能」の講義、加藤顕助教による「景観生態学のための三次元シミュレーション」の講義を受けました。
21日には、Han Bongho 教授の指導で、参加学生が研修成果をまとめる作業をしました。午後には、園芸学研究科学生(15名)と一緒にゼミを開催し、相互に研究内容や研修成果を発表しました。
22日には全日程を修了し、羽田空港から無事帰国しました。