2016年度活動レポート(一般公募コース)第329号
インドネシアの大学生との共同研究プログラムを実施
佐賀大学大学院工学系研究科循環物質化学専攻教授
冨永昌人さんからの報告
平成29年2月22日~3月7日の期間で、インドネシアのスラバヤ工科大学の大学生であるChanifah Hidayaさんをお迎えして共同研究活動プログラムを実施しました。
本プログラムでは、ナノカーボン電極の作製法とそのセンサ測定、ならびに微生物燃料電池への応用に関する研究活動を実施しました。また、佐賀大学の学生とのディスカッションや、双方の研究紹介を実施しました。
限られた時間ではありましたが、週末には、佐賀県有田市のポーセリングパークを訪ねて、有田焼の約400年の歴史を学ぶとともに、福岡県青少年科学館や福岡市にて幅広く日本文化に触れて頂きました。
佐賀市についての理解を深めるために、佐賀市エコプラザや佐賀城本丸歴史館を訪ねて、佐賀のバイオマス産業都市への取組と佐賀市の歴史についても学んで頂きました。
佐賀大学大学院工学系研究科(循環物質化学専攻)における活動の様子をご紹介します。
Chanifah Hidayaさんは、予定通りのフライトで2月22日に福岡国際空港に到着しました。研究室の学生とそこで合流して、本プログラムの実施責任者の冨永研究室を訪ねました。
長旅に加えて、初めての海外でもあり少し疲れた様子でしたので、簡単な説明と保険の手続き等を済ませた後、宿泊施設に送り届けました。
2日目は、自己紹介、日程説明、共同研究内容のディスカッション、キャンパスツアーとラボツアーを行い、翌日からの共同研究のための準備をし、3日目からいよいよ共同研究実験がスタートしました。
まず、作製したカーボン修飾電極を用いて電気化学測定法を学びました。佐賀大学の学生にとっても実験操作を英語で説明するための良い経験になりました。
ナノカーボン修飾電極を用いた微生物燃料電池の作製も行いました。また、発電量の測定法についても修得して頂きました。
佐賀市エコプラザでは、ゴミ分別プロセスやゴミ焼却による発電、ならびに二酸化炭素ガスを微細藻類培養への利用を見学して、佐賀のバイオマス産業都市への取組を理解しました。
帰国前日の3月6日に、本プログラムの共同研究成果について発表して頂きました。日本人学生にも各自の研究を発表してもらいました。限られた期間ではありましたが、今後の共同研究に繋がる研究成果を挙げられました。
留学生と佐賀大学学生から、これまでの交流についての感想も発表してもらい、最後に、修了証書の授与式を行いました。
研究成果発表会後は、フェアウェルパーティーを行い、家族兄弟の話など、プライベートな話にも広がりました。Chanifah Hidayaさんにとって、共同研究の成果はもとより、心暖まる初めての海外滞在であったことを願っています。
さくらサイエンスプログラムによる今回の交流活動の成果は、本学とスラバヤ工科大学の今後の学術交流の発展のみならず、両国の友好関係にも大きく貢献するものと確信しています。
本プログラムを実施するにあたり、ご協力いただきました本学の事務職員の皆様、ならびに多大な貢献をしていただいた本学の学生皆さんに心から感謝いたします。
また、ご支援をいただきましたさくらサイエンスプログラムに深く感謝いたします。