2016年度 活動レポート 第323号:長岡工業高等専門学校

2016年度活動レポート(一般公募コース)第323号

高等技術トレーニングセンター・マラッカ校との実践的ものづくり交流

長岡工業高等専門学校からの報告

長岡工業高等専門学校では、平成29年2月21日から3月2日の10日間、さくらサイエンスプログラムの交流事業を実施しました。

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さくらサイエンスプログラムのフラッグとともに

今回のプログラムでは、高等技術トレーニングセンター・マラッカ校(ADTEC Melaka)から学生9名と教員1名を招きました。ADTEC Melaka校は、高等学校や他の職業訓練校の卒業者、そして社会人の方々を対象に、グローバルな視点で国際競争に打ち勝つ高度な技術や技能を習得する場を提供している学校です。

本プログラムでは、日本の優れた科学技術に関連する以下3項目の内容を選定して、実施しました。

①日本独自の高専教育の特徴である実践的ものづくり交流

②先端技術の広報の場としての新潟県立自然科学館および日本科学未来館の見学

③科学技術が生かされている学習の場としての水族館、スカイツリーなどの見学

以下、それぞれの項目について実施内容を説明します。

①実践的ものづくり交流

本交流プログラムでは、長岡高専生とADTEC Melaka校の学生との混成チームを5班作り、課題をクリアしたポイントで順位を決定する「ライントレース競技会」を実施しました。

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mBotによるライントレースのテスト走行
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mBOTによるライントレース競技会を終えて

ライントレース競技会には、STEM教育を学ぶのために設計されたmBotを使用しました。

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日本-マレーシア混成チームによるmBotの組立て作業

本プログラムでは、エンジニアを目指す同世代の若者に対して交流の場を提供し、マレーシアと日本の学生の科学技術に対する理解を深めさせることを主な目的としています。

長岡高専生はマレーシア語を話すことができませんし、マレーシアの学生は日本語を話すことができません。各チームは英語でコミュニケーションを取りながら、和気あいあいとした雰囲気の中で課題に取り組んでいました。

プログラム期間中、マレーシアの学生ならびに引率の先生は、今年度新設された長岡高専の学生寮ゲストルームに宿泊し、寮生とも交流を持つことができました。また帰国の際の移動にあわせて、都立産業技術高専品川キャンパスを表敬訪問し、機械システム工学コースを見学しました。

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学生寮での朝食
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産技高専品川キャンパス吉田教授とともに

②新潟県立自然科学館および日本科学未来館の見学

新潟県立自然科学館では、ハイビジョン・立体映像シアター、化学の自動実験、新エネルギーと地球環境保全、生活を豊かにするロボット、マルチメディアのコーナーなどを見学し、人々の生活に欠かせない科学技術の基礎と最新技術を参加・体験しながら学習していました。

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新潟県立自然科学館にて

また日本科学未来館では、1000万画素を超える高解像度で、宇宙に輝く地球の姿をリアルに映し出す、日本科学未来館のシンボル展示物「Geo-Cosmos」に見入っていました。また二足歩行ロボットのアシモが横歩き、片足飛び、後ろ歩きする姿に驚くとともに感心していました。

③水族館、スカイツリーなどの見学

日本海側有数の規模を誇る新潟市水族館マリンピア日本海では、最新の水処理技術や飼育環境を見学しました。またドルフィンスタジアムでのイルカたちの見事なジャンプに、学生たちは興奮していました。

スカイツリーでは地上から天望デッキ(第一展望台・高さ350m)を約50秒で結ぶ大容量・超高速のエレベータに乗り、その速さとあまりのスムーズさに感動していました。

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東京に向けて出発する朝の風景
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スカイツリーにて

プログラム期間中の週末は、心と身体のリフレッシュをかねて、上越国際スキー場で人生初のスキーにも挑戦しました。リフトで頂上まで登り、その絶景に感動していました。

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人生初のスキー

このプログラムに参加したADTEC Melaka校の学生ならびに引率された先生は、日本の学生と交流でき、日本での生活を体験し、日本の今を理解することができたことに対して大変有意義であったとの感想を述べていました。

最後に、このような貴重な機会を与えてくださいましたさくらサイエンスプログラムにお礼を申し上げます。