2016年度 活動レポート 第295号:大阪工業大学

2016年度活動レポート(一般公募コース)第295号

日中台共同研究による再生可能エネルギーの創出

大阪工業大学からの報告

2017年1月15日から24日までの10日間、さくらサイエンスプログラムの支援を受け、国立台湾科技大学化学工程系大学院生3名および教員1名、ならびに中国の華東理工大学化学・分子工程学院大学院生3名を大阪工業大学に招へいし、国際交流を進展させることができました。

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大阪工業大学正門前で

まず、国立台湾科技大学大学院生は村岡雅弘教授の「超分子研究室」に、華東理工大学大学院生は東本慎也准教授の「無機光化学研究室」に入り、それぞれの研究室の日本人学生とともに、「日中台共同研究による再生可能エネルギーの創出」というテーマで研究実習に取り組みました。

研究実習では、近年、太陽光エネルギー変換材料の1つとして注目されている銅-インジウム-硫黄系複合硫化物太陽電池をソフトプロセス法により作製し、太陽電池特性、および物性の評価を行いました。

学生たちは、その日の課題や実験内容を話し合い、また、論文を読み理解を深め、試行錯誤しながら熱心に実験をしていました。

また、国立台湾科技大学から劉 志成 工学院院長も同行され、最近の研究成果について講演いただき、多くの学生から活発な質疑応答・意見交換がなされました。プログラム中には、各研究室を訪問して学生諸君とのディスカッションにも参加して頂きました。

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参加学生と劉志成先生

本学での研究の合間には、学外研修・施設見学として、大阪府立大学と大阪市立工業研究所を訪問しました。

大阪府立大学21世紀科学機構ナノ科学・材料研究センターの亀川 孝先生からは、光触媒に関する基礎から最新の研究成果についてお話しいただきました。同センターのさまざまな分析機器類を見学し、最新のエネルギー創出技術に触れました。

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大阪府立大学 亀川先生とご一緒に

また、大阪市立工業研究所では、同所の施設見学と蛍光顕微鏡測定やナノファイバー作製などを行いました。

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大阪工業大学実験室で紫外可視吸収スペクトルを測定中

研究実習に勤しむだけでなく、リラックスタイムもありました。研究室で一緒に実習に取り組んだ本学の学生が、台湾と中国からの大学院生を「かんさい四都」~奈良・京都・神戸・大阪~に案内しました。

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京都・貴船神社を見学する

雪の残る閑静な洛北の地や春慶節を前に盛り上がる港神戸の異国情緒を楽しみました。エクスカーションでは、さらに3か国学生間の親睦が深まりました。

実習最終日には、研究グループごとにプレゼンテーションを行い、超分子研究室と無機光化学研究室で行った研究成果を発表しました。

短い期間でしたが、それでも貴重な発見がありました。特に、英語での見事なプレゼンテーションで、参加大学院生のレベルの高さが実感されました。

10日間を共に過ごした受け入れた学生にとっても、「英語でのコミュニケーションはいい刺激になった!」とコメントがありました。また、台湾と中国の大学院生からは、「研究実習を通して国際共同研究の重要性、日本の最先端科学技術を体験できてよかったこと、ならびに日本文化にも触れることができて日本の良さがわかった」という喜びのメーセージを残して無事帰国しました。

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宿泊施設「国際会館」で生活しました
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フェアウェルパーティーで記念撮影

最後になりますが、「日中台共同研究による再生可能エネルギーの創出」に向けたプログラムを遂行するにあたり、多大なるご支援を賜りましたさくらサイエンスプログラムに、心より感謝申し上げます。

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閉会式で修了証を益山学科長より手渡される参加者