2016年度活動レポート(一般公募コース)第286号
アジア地域感染症制御ネットワークの構築と国際視野持つ人材育成
麻布獣医学園麻布大学からの報告
麻布大学では、2016年8月22日~31日の日程で、アジア15か国・地域の23大学から主に若手教員24人を招へいし、プログラムを実施しました。
また、日本からも関東地域の獣医系大学(東京大学、東京農工大学、日本獣医生命科学大学、日本大学および麻布大学)5校から、若手教員または学生6人も参加しました。これらの日本人は、初めて来日した招へい者が感じる文化の違い等の不安を取り除くための、相談役も務めました。
招へい者らは、異国の仲間からなる5人一組の6グループに分けられて、実習形式で家畜感染症の最新予防法について学びました。
ほどんどの招へい者は、初めて、異国の研究者と共に学び意見を交わし、グローバルな学びの環境に感銘を受けました。また、いずれの招へい者も、国の代表としての高い意識を持ち、緊張感を持ちながら積極的に楽しく実習や討議に参加していました。
来日前に、招へい者らは、これまで行った自分の主な研究についてのポスターを作製していました。
ポスターは、事前にファイルをメール送信してもらい、麻布大学で印刷し、プログラム期間を通して、大学内の展示ブースに展示しました。
このポスター展示により、麻布大学の研究者やその他の来訪者が、アジア各国の若手研究者による獣医学関連研究について知ることができました。
また、ポスターの作成者による口頭説明、および招へい者全員とその他の来訪者による質問のためのコアタイムを設け、それぞれの研究について討議しました。
また、来日前に招へい者らは、母国などで特に最近話題となっている感染症を1つ取りあげ、その感染症について、現状、対策、今後の社会への影響等を論じるレポートも作製しました。
来日後、招へい者がレポートに取り上げたそれぞれの感染症について、全員で、診断・治療・予防対策法等を、グローバルな視点で討議しました。
本プログラムでは、以上のような取り組みを通して、招へい者たちがそれぞれの異なる文化や教育レベルを超え、アジアの若手研究者と学術情報を交換しながら友情を培い、グローバルなネットワークを構築しました。