2016年度活動レポート(一般公募コース)第258号
臨床機器学および実習の体験を通じた医用技術に関する理解
東京都市大学工学部からの報告
2017年1月15日から22日の間、韓国クミ市にあるクモウ国立工科大学(KIT)より、10名の学生と1名の引率教員を迎え、さくらサイエンスプログラムに基づくプログラムを実施しました。 プログラムは受け入れ先である工学部医用工学科3年生の必修科目である、「臨床機器学および実習」に基づいて作成され、実習を通じて身体の仕組みや医療機器の機能と動作原理について学ぶ内容です。
活動初日にはオリエンテーションを実施し、スケジュールや企画内容の紹介、本学の紹介を行った後、キャンパス内を見学したり、学生食堂で食事をしてもらったりしながら、本学の雰囲気を味わってもらいました。
午後からは当学科教員、学生も出席し、KIT引率教員によるKITの紹介を受け、お互いについての理解を深めました。オリエンテーション後は各研究室に案内し、学生間の交流や、次の日に控えた実習内容の予習の作業を行いました。
実習は11項目の内容で構成され、医用工学科が所有する診断装置および生体計測機器を使用してその操作を体験したり、自ら被験者となって、自分の身体から得られたデータを確認したりする内容を、2日間に分けて実施しました。
実習の感想を尋ねたところ、通常は触れることのできない機器に触れられたこと、機器を利用することで自らあるいは友人の身体から様々な情報が得られることに感激したとのことでした。
このプログラムにはもう一つ、予習、復習の作業を研究室で行ってもらうことにより、実習内容についての話題を仲介として、研究室所属の学生とのコミュニケーションを促す意図がありました。
実際に行ってみると、もくろみ通りKITの学生は配属された研究室の学生とすぐに打ち解けた間柄となり、初日夕方に行われた歓迎会ではすでに、親密に会話する様子が見られました。
プログラム最終日午前中には、お台場にある日本科学未来館を見学し、学外での研修を行いました。
午後からは大学に戻り、ひとりひとり実習内容に関するプレゼンテーションを行い、プログラムの成果を報告しました。
実習内容、およびそれらに関わる理論についてはじめて触れるものも多かったにもかかわらず、プレゼンテーションの内容は完成度の高いものであり、参加したKITの学生のレベルの高さと熱心さが伝わってくる成果報告会でした。
発表会終了後には修了式を行い、本学学長より参加者全員に修了証と記念品が手渡され、引き続き行われたお別れパーティで日韓学生間の交流を再確認しながら本プログラムは幕を閉じました。