2016年度 活動レポート 第256号:熊本大学大学院自然科学研究科

2016年度活動レポート(一般公募コース)第256号

バングラデシュ・日本の若手研究者による環境化学学術・体験交流

熊本大学大学院自然科学研究科
物質生命化学専攻超分子化学ラボからの報告

2016年12月4日〜12月13日の期間、バングラデシュのダッカ大学より7名、ノアカリ科学技術大学より3名の合計10名(教員1名、学生9名)を迎え、本プログラムで実施した研修プログラム、体験プログラムを含む科学技術体験国際交流活動の様子を、写真とともにご紹介します。

研修プログラム

先端科学講義では、本学の教員に最先端の研究について講義を行っていただくとともに、ダッカ大学の若手教員および本学の若手研究員にご講演いただきました。

また、ダッカ大学およびノアカリ科学技術大学の大学院生に、バングラデシュと各大学について紹介していただきました。

熊本大学の大学院生、学部生も多数参加した講演会となり、各大学における先端分野の研究を知る機会になりました。また、熊本大学のグローバル教育の拠点であるグローバル教育カレッジにおいて、熊本大学の歴史や国際化への取り組みについて紹介していただきました。

写真1
熊本大学の教員による講義の様子

本学の大学院生、大学生を交えた英語でのショートプレゼンやグループディスカッションでは、双方の若手研究者、学生にとって、研究交流、学術交流の相互に刺激を受ける良い機会となったのではないかと思います。

若手研究者・学生のグループディスカッションの様子(1)
写真3
若手研究者・学生のグループディスカッションの様子(2)

日本人学生にとっては、英語でのコミュニケーションということもあり苦戦したとは思いますが、同世代ということもあり、和やかな雰囲気でディスカッションを行うことができました。

体験プログラム

体験プログラムとして、熊本県内の民間企業や公的研究機関の見学も行いました。県内の研究・開発拠点である熊本県産業技術センターを訪問、見学するとともに、同センターが中心となって熊本地域で推進されているJST地域イノベーションプログラムについても説明を受けました。

写真4
熊本県産業技術センターでのプロジェクト・設備紹介の様子

また、県内の製薬メーカー、自動二輪メーカーなどを訪問しました。日本の最先端技術について学ぶとともに、企業の環境問題への取り組みについて、多くのことを学んでいただけたようです。

写真5
自動二輪メーカーでの企業説明と工場見学の様子

また、環境保全に対する取り組みについて学ぶために、北九州エコタウンセンターを訪問し、深刻な産業公害が起きた1960年代以降の環境改善への取り組みについて学んでもらいました。

写真6
北九州エコタウンセンター見学の様子

また、エコタウン内のリサイクル関連企業2社を訪問し、家電や蛍光管のリサイクルについて見学してもらいました。解体や分別により、廃棄物をほぼ出すことなく資源を再利用する技術を実際に見学し、みなさん感動している様子でした。

週末には、天草エリア、阿蘇エリアの国立公園での自然、文化体験ツアーを実施しました。長時間の移動を含め、ハードなスケジュールであったにも関わらず、終始笑顔が絶えず、熊本の自然や歴史を楽しみながら学んでいる様子でした。

写真7
天草での自然体験活動の様子
写真8
阿蘇での自然体験活動の様子

日本の豊かな自然に触れる体験は、非常に興味深かったようです。日本の風土や熊本の自然に興味と関心を持っていただけたことを嬉しく思いました。

本プログラムを実施するにあたり、ご協力いただきました本学の教職員の皆様ならびに国際交流に積極的に参加してもらった本学の若手研究者、大学院生に感謝いたします。また、多大なご支援をいただきましたさくらサイエンスプログラムに深く感謝いたします。