2016年度活動レポート(一般公募コース)第235号
超低炭素型都市構築のための共同研究推進プログラム
北九州市立大学国際環境工学部 松本亨さんからの報告
さくらサイエンスプログラムにより、2016年11月8日~17日の日程でインドネシア6大学(アンダラス大学、バンドン工科大学、マラン国立大学、ランプン大学、アイルランガ大学、パスンダン大学)から10人の学生が来日しました。
今回の送り出し機関であるインドネシア6大学は全て、ここ3年間のうちに学部間学術交流協定を締結した大学であり、インドネシアの都市環境改善のための戦略的研究に取り組むことで合意しています。低炭素型都市、コミュニティベースのリサイクルシステム構築、環境教育等を対象に共同研究を進めています。
北九州市立大学では、都市の低炭素化に対して、スマートコミュニティ、スマート資源循環のための要素技術・社会技術・システム技術の研究が進められており、また、北九州市ではその社会実装に向けたモデル事業が進行しています。
今回の交流事業では、北九州市立大学内の研究の紹介、北九州市の官民の取り組みの視察を通して日本側の考え方を理解してもらい、インドネシアの大学との連携強化、共同研究の深化を目指しました。
滞在期間の前半は、環境技術研究所の研究紹介や議論、北九州市アジア低炭素センター、地球環境戦略研究機関(IGES)北九州アーバンセンターにおいて、アジアのエネルギー対策、温暖化対策に関する事業実施状況の視察、意見交換を行いました。
また、北九州エコタウンセンター、北九州次世代エネルギーパーク、東田スマートコミュニティの実証エリア、城野の低炭素型街区の建設エリアの視察を行いました。休日には、門司港レトロの視察を行いました。
後半には、当方からの研究紹介とともに、インドネシアの学生による研究の進捗報告会を行い、今後の共同研究の進め方、研究内容のための議論を交わしました。
滞在期間は10日間という短期間でしたが、北九州市において取り組まれている最先端の地球温暖化研究と社会実装現場を体感できたことは、インドネシアの学生に対して大きな影響を与えたものと思います。
なお、今回の体験を帰国後に新聞(フリーペーパー)として編集し、送り出し機関の他の学生達に配布しました。今後の大きな波及効果をもたらすものと期待しています。
最後に、今回、交流事業の機会を与えて頂きましたさくらサイエンスプログラム、見学先の方々に深く感謝申し上げます。