2016年度活動レポート(一般公募コース)第220号
ものづくり技術と科学技術に関する短期研修
埼玉工業大学副学長 巨東英さんからの報告
埼玉工業大学先端科学研究所は、毎年海外からの研究者を受け入れて共同研究や国際交流を実施しています。
平成26年度からは、さくらサイエンスプログラムを積極的に申請しており、今年度まで3回の採択を頂いて、中国の廈門大学、大連理工大学、遼寧科技大学、重慶交通大学、中北大学及び杭州電子科技大学から、3年間で30名の若手研究者と大学院生を招へいし、共同研究及び短期研修を実施しました。
平成26・27年度の2年間は「共同研究活動コース」で採択され、中国からそれぞれ10名の若手研究者を受け入れてきました。
本学の企画としては、3週間の滞在期間中、招へい研究者の研究分野により、関連研究室に配分し、将来に繋がる共同研究の課題と先端科学研究所において関連のある研究テーマについてディスカッションしながら一部の共同実験にも参加し、研究成果をあげてきました。
今までの実施結果に基づいて、平成28年度は、「ものづくり技術と科学技術に関する短期研修」をテーマとした交流を実施しました。
特に今年度は、本学と国際交流協定提携校で、評価の高いジャーナルに研究論文を掲載・発表したことのある経験者を選考、および推薦いただき、若手研究者を招へいしました。
また、短期間ではありますが、今年の7月に完成した「ものづくり研究センター」において、研究を進めている次世代自動車プロジェクトと、先端科学研究所において実施している研究課題内容を紹介し、先端的な研究施設を見学すると共に、本学の研究設備、産学連携研究成果と学内共同研究成果を招へい研究者に紹介しました。
また、招へい研究者と専門分野が近い、材料力学研究室、マイクロ・ナノ研究室、光材料化学研究室、知能システム研究室、遺伝子工学研究室、知能生産加工システム研究室への訪問を行い、国際交流ワークショップを開催し、本学の丹羽教授の特別講演をはじめ、招へい研究者も各自の研究内容と研究成果の発表を行いました。
日本文化を紹介するため、世界遺産に登録された富岡製糸場見学も行いました。繭つむぎの体験など日本の近代文化の礎となる産業技術や伝統文化に触れることができ、興味深く見学していました。
また、日本の科学技術の歩みを紹介するため、日本科学未来館を見学し、最新技術を間近で見学することもできました。
なお、プログラム活動においては、本学の職員3名、および2名の中国留学生を通訳として活動に加え、受け入れ準備から交流中のサポートを行い、プログラムを終了することができました。
さくらサイエンスプログラムは、本学と国際交流協定提携校との交流に欠かすことのできない事業となっておりますので、今後もさくらサイエンスプログラムが益々発展し、継続していくことを強く願います。
最後に、JSTをはじめとする関係者各位に深く感謝申し上げます。