2016年度 活動レポート 第219号:東京都市大学知識工学部

2016年度活動レポート(一般公募コース)第219号

南太平洋大学との国際交流プログラム

東京都市大学知識工学部自然科学科教授吉田真史さんからの報告

平成28年11月26日〜12月4日の期間、さくらサイエンスプログラムの支援により、南太平洋大学から学生9名、教員1名が本学に招へいされ、分析化学や計算化学の分野の先端科学技術を体験しました。

南太平洋大学は、南太平洋地域の12カ国が共同運営する大学であり、招へい学生の国籍は、フィジー共和国、ソロモン諸島、トンガ王国の3カ国です。

本学と南太平洋大学は約十年前から化学、生物学、地学の分野で共同研究を行っており、平成28年6月には教育研究に関する交流を促進するための包括協定を結んでいます。

このため、本学学生も南太平洋大学に対しては特別な親しみを感じており、滞在中は学生同士の和やかな交流が繰り広げられました。

歓迎会

今回の滞在において、招へい学生は自分たちのよく知っている熱帯産の果実や香辛料などを素材として、超臨界二酸化炭素抽出装置、ガスクロマトグラフ質量分析計、高速液体クロマトグラフ、走査型電子顕微鏡などの分析装置を用いた実習に参加しました。

また、抽出した果実や香辛料の成分に関して、量子化学計算による立体構造の解析なども体験しました。

これらの実習はすべて本学学生の補助のもとで行われました。本学学生のなかには、南太平洋地域の植物を研究している者もおり、招へい学生と活発な議論が交わされました。

分析化学の実習
分析化学の実習

計算化学の実習

そして、滞在の最終日には招へい学生の成果発表会が実施され、彼らが充実した十日間を過ごしたことが確認されました。

このほか、招へい学生は日本の技術や文化に対する理解を深めるための行事に参加しました。

滞在中の日曜日には、東京・お台場の日本科学未来館を訪問し、ロボット技術をはじめとする日本の先端科学技術を見学したほか、未来をつくる若者にとって科学的視点がいかに大切であるかを学習しました。

日本科学未来館の訪問

また、実習の合間には、浅草などの伝統的な町並みを散策したり、本学の学生と一緒に剣道を体験するなど、日本文化を理解する機会を得ました。

剣道の体験