2016年度活動レポート(一般公募コース)第198号
持続可能未来社会のための先端科学技術とそれを支える基盤技術を学ぶ
電気通信大学国際交流センターからの報告
さくらサイエンスプログラムの支援を受け、2016年11月23日~29日の7日間、マレーシア・サバ大学(UMS)から「物理・科学、電子、情報通信とコンピュータ科学」を中心とした専門分野を学んでいる学生8名と教員2名(計10名)を招へいしました。
本学の情報通信とロボティクスの最先端研究を紹介するとともに、日本人学生との交流を通じて、日本に対する理解を深めて将来の日本留学に繋げることを目的としました。
24日午前は、開会の挨拶とオリエンテーションの後、本学のUECコミュニケーションミュージアムを訪問し、無線通信に関する歴史的な展示物を見学しました。
午後は、東京都庁舎に向かいを訪問し、東京都環境局の多和田氏と山本氏による「森林緑地保全と環境問題に取り組む東京」の特別講義を受けました。
日本ではもはや普通になったごみの分別は、マレーシアでは昨年2015年9月より実施されるようになったばかりで、世界一の環境先進都市東京都の幅広い環境対策や取り組みについて、参加学生は熱心に耳を傾けていました。
25日は、午前に海上技術安全研究所(日本の先端海洋技術)を訪問し、世界最大規模の実海域再現水槽、400m試験水槽と変動風水洞を見学し、船舶の、水と浪と風に対する研究に関する説明を受けました。
午後は、航空技術の研究を推進する唯一の拠点、調布航空宇宙センターを訪れました。日本製の小型超音速ジェットと次世代航空技術を研究開発する極超音速研究室を見学し、参加学生は皆、スケールの大きい研究に驚き、研究への情熱を感じとっていたようです。
26日は、午前に日本科学未来館を訪れ、最先端、そして未来のテクノロジーについて見学しました。
ジオ・コスモスに展示されていた、「宇宙、地球、人々のつながり」をコンセプトに制作されたコンテンツを鑑賞し、「宇宙と地球と人々のつながり」の大切さを理解し、「つながり」という日本語の言葉を覚えました。
午後は、NTTインターコミュニケーション・センター(ICC)を見学し、バーチャル・リアリティや最先端技術を駆使したアートなどを体験しました。
27日の午前は、電気通信大学の脳科学ライフサポート研究センターの横井研究室を訪問し、世界最先端を行く精巧な「筋電義手」などを実際に動かしてみて、技術の高さと研究の独創性を認識していました。
当センターの横井先生とスタッフの説明を受けて、熱心に質問や意見交換を行いながら施設内を見学しました。
午後は先端ワイヤレスコミュニケーションセンターを訪問し、山尾泰センター長から、社会にとってますます重要な社会基盤となる、ワイヤレス通信に関する最新の研究成果についてレクチャーを受けました。
その後、本学の学生のガイドで、電気通信大学の学園祭を体験し、公開研究室を回ったり、催しを見たり、模擬店でグルメを楽しんだりと、良い思い出になりまし。
28日は、午前は電気通信大学の教員による「持続可能なエネルギーの環境材料セミナー」が開催され、「光触媒の将来性」について学生と先生を交えたディスカッションを行われました。
その後、本学の研究設備センターを見学し、桑原准教授から環境材料の研究開発にかかる装置とその研究成果について、説明を受けました。
午後には、電気通信大学の合気道部の学生と共に合気道を体験して、日本文化を学びながら本学の学生と交流しました。
夕方には、本プログラムの修了式、および情報交換会が行われ、本学の交際交流センター長を始め、スタッフや学生も参加し、訪問団との交流が行われました。
参加学生からは流暢な英語によるスピーチがあり、日本の科学技術の高さを称賛するとともに、さくらサイエンスプログラムや本学への感謝の意が述べられ、盛会のうちに終了しました。
今回のプログラムを通じて、両大学の交流が大きく発展し、近い将来、学生の交換留学が実現することも期待されます。