2016年度 活動レポート 第191号:岡山大学大学院保健学研究科

2016年度活動レポート(一般公募コース)第191号

世界で活躍するヘルスサイエンス専門職を育成する

岡山大学大学院保健学研究科教授 深井喜代子さんからの報告

岡山大学大学院保健学研究科では、タイの王立シーマハサラカム看護大学との交流を2005年から続けています。タイからの受入3回目となる今年は、さくらサイエンスプログラムの助成を受けて、平成28年11月7日~10日の日程で招へいし、事業を成功裏に終えることができました。

部局の事情で4日間だけの受入期間のため、受入側も研修生たちも、来日した朝から帰国日の夕方まで、タイトなスケジュールを精力的に熟し、例年にも増した成果を挙げることができました。

以下にその概要を紹介します。

専用休憩室で名札の授受

第1日目

一行6名を関西国際空港に出迎えました。早朝の到着だったので、岡山からは前泊で出迎えることにしました。関空からは、JRの特急「はるか」・山陽新幹線「のぞみ」を乗り継いで岡山に到着しました。

途中、車窓から「姫路城」を見て一同から感嘆の声があがりました。

津島にあるメインキャンパスではなく、今回は医学部(および大学院保健学研究科)と、大学病院のある鹿田キャンパスだけの訪問となりました。

構内に着くと、まず演習室を整備して準備した、研修生専用のゲストルームへ案内しました。休憩や研修体験のまとめ、プレゼンの準備などに使って貰う部屋です。ここで全員に全員に通行証が渡されました。

1日目の午後は、医療と福祉の統合した障害児施設として世界的に有名な、「旭川荘」を研修訪問しました。

旭川荘での研修

施設の歴史と概要の説明を受けた後、主な施設・設備を廻り、病棟で利用者の方々とも接しました。

夕方からは、タイ研修生として派遣された学生のプロデュースによる、歓迎懇談会を開催しました。タイの学生は民族舞踊を披露し、岡山大学の学生は茶道を実演しました。

タイの民族舞踊を披露(歓迎会)
茶道を体験(歓迎会)

再会を喜び合う両国の学生や,国際交流に関心を寄せる50名余の学生・教員たちが予定時間を超えて和やかに歓談しました。

第2日目

2日目午前は、岡山大学病院の患者サービス部門である、総合患者支援センターにおいて、我が国の在宅看護、訪問看護のシステムと現状と、退院患者や外来患者のサービス部門の活動の紹介を受けました。

岡山大学病院・総合患者支援センターでの研修

午後からは,看護学専攻の4年生が卒業研究に取り組む様子を見学し、ゼミ生の指導でデータ収集や分析方法を体験しました。

卒論学生の指導でデータ収集体験

また夕方からは、タイからの来学者を講師に、国際交流特別講演会を公開で開催し、英語での活発な質疑が行われました。

公開講演会でタイの学生生活を紹介

第3日目

3日目午前は、岡山大学病院で研修を受け、特定機能病院としての役割や、医療体制のタイとの違いなどについて学んだほか、スキルラボで高度なシュミレータを使っての実技演習も行われました。

岡山大学病院スキルラボでシュミレータによる演習体験

午後は,看護学専攻1年生の講義(技術演習)に先輩として参加し、ベッドを囲んで楽しい授業が展開されました。

1年生の演習に先輩として参加

夕方からはバディ学生(今年度タイ研修派遣学生5名)が岡山市内のデパートへ誘導し、買い物や夕食を楽しみました。

第4日目

最終日は、岡山市の後楽園を散策したほか、倉敷美観地区を訪れ、郷土の文化に触れました。出発前に研修のまとめ(評価)のミーティングを行い、沢山の思い出をスーツケースに詰め、別れを惜しみながら岡山を後にしました。

岡山城を背景に後楽園で記念撮影