2016年度活動レポート(一般公募コース)第179号
新たな技術開発の核を構成する可能性を秘めた国際交流
愛知工業大学経営学部からの報告
愛知工業大学(Aichi Institute of Technology: AIT)は、電気学科を中心としてクリーンエネルギー技術の開発を大学の最重点課題として取り組んでおり、エコ電力センターを設立して本格的な研究活動を行っています。
このたび、さくらサイエンスプログラムにより、中国江蘇省立南京工程学院(Nanjing Institute of Technology: NIT)から、若手クリーンエネルギー研究者9名を招へいしました。内訳は、教員3名、職員1名と院生5名。団長は化学工程学科の譚(タン)文軼教授で、国際交流処の所長を兼務されています。
今回は核心行事として、京都大学から外部講師を招いたクリーンエネルギーシンポジウムを開催しました。
滞在日程は下記のとおりです。
11月6日、中部国際空港に史助教が出迎えました。上海空港のスモッグによる視界不良によって出発が遅れ、約3時間遅れての到着です。夕刻ホテル「ルブラ王山」に到着しました。
7日午前中、本山キャンパス(大学院経営情報科学研究科)を見学し、午後には お弁当によるウェルカムパーティにつづいて、経営学部教員との懇談、自由ヶ丘キャンパス(経営学部経営学科)の見学を行いました。
8日午前中は、附属図書館、エコ電力研究センターを見学しました。
午後は、総合技術研究所を訪問し、透過型電子顕微鏡の見学から、末松客員教授の指導で、からくり人形、指南車などのものづくりを体験しました。国際交流室への訪問も行いました。
9日は、トヨタ自動車会館を見学した後、トヨタ自動車元町工場にて自動車の組み立てラインを視察しました。その後、八草キャンパスへ移動し、地域防災研究センターを見学しました。
10日午前中、クリーンエネルギーシンポジウム開催しました。司会を務めたのは提案申請者(実施主担当者)の経営学科小田教授です。
愛知工業大学雪田和人教授、森竜雄教授、エゼ・オビオゾ氏による講演に続き、南京工程学院譚教授が講演を行いました。途中、山田副学長の挨拶もありました。
午後には、京都大学大学院佐川尚教授(エネルギー科学研究科エネルギー基礎科学専攻エネルギー反応学講座)による公開講座「クリーンエネルギー技術の将来像」を開催し、総合ディスカッションを実施しました。
11日午前中、耐震実験研究センターを見学後、訪問団一行と、学内教員、愛工大院生間でフリーディスカッションを行いました。
午後は、計算センター、および、情報教育センターを見学しました。
12日は、トヨタ産業技術記念館を訪問し、自動織機の歴史や、自動車の構造模型に注目しました。譚教授の研究テーマが燃料電池であり、水素自動車が実際に市販されていることに感心されていました。
午後には、名古屋城博物館を見学しました。
13日午後、中部国際空港から出国しました。
今回の招へいで、南京工程学院と本学教員との研究上の繋がりが生まれ、南京へ赴いての講義や、本学大学院への留学希望者を推薦したいとの提案がなされるなど、相互交流の基礎を築くことができました。
本プログラムの実現に協力いただいた学内諸施設ならびに、さくらサイエンスプログラムに、紙面にて深謝いたします。