2016年度活動レポート(一般公募コース)第178号
輸送機械に関連する先端研究や企業の取り組みを幅広く学ぶ
静岡大学工学部からの報告
本プログラムでは、11月8日から11月16日まで、インドネシアのガジャマダ大学から10名の学生を招へいしました。
本学工学部の位置する静岡県西部地域では、スズキやヤマハ発動機をはじめとする輸送機械産業が盛んで、本学部はそれら企業との間で多くの共同研究も実施しています。
本プログラムは輸送機械企業の取り組みや、輸送機械に関連する先端研究を幅広く学ぶことを目的としています。
招へい学生は、電気電子情報工学系、化学工学系の主に学部生で、彼らはこの滞在期間、様々の専門分野の視点から新しい輸送機械について学びました。
研究室見学では、機械系、電気系、化学材料系あわせ6つの研究室を見学し、ベアリングレスモーター、プラズマ応用、新材料など様々の研究内容について紹介を受けました。学生は熱心にそれらを聴き、質疑応答も活発でした。
企業見学として、スズキおよびヤマハ発動機を訪問しました。スズキ歴史館の見学では、担当者から自動車の製造過程に関する説明のほか、企業の沿革や海外展開、今後の展望などの説明を受けました。
また本学部のスズキ寄附講座教員から、企業の取り組みやアセアン地域での自動車産業の課題などの講義を受けました。
ヤマハ発動機では、実際の組立工場の中を見学し、二輪車が生産されていく様子を間近に見ることとなりました。また、ヤマハ発動機のインドネシア現地法人で採用されたインドネシア人の担当者から、インドネシアでの二輪車の生産に関する説明も受けました。
滞在期間中の12日、13日に開催された、本キャンパスのテクノフェスタ・大学祭にも参加しました。
本学の学生に案内され、多くの公開研究室を訪問し、また学生イベントを見学しました。このイベントへの参加によって、招へい学生は本学の様子をより理解でき、また、学生交流が双方の学生にとって有意義なものとなりました。
その他、学生らは滞在期間中にいくつかの施設を見学しました。
その一つとして中部電力浜岡原子力館がありました。浜岡原子力館では日本のエネルギー事情や原子力の役割がわかりやすく展示されており、招へい学生は、そのことを興味深く学びました。
また浜松市科学館の見学では、科学技術の社会への啓蒙のための施設のありかたについて学びました。
本学では留学プログラムとしてアジアブリッジプログラム(ABP)があります。将来の本学や日本の大学への留学の参考となるよう、学生にこのプログラムを紹介しました。
招へい学生は今回のプログラムを通して、日本に大変興味を持ったようです。日本への留学も考えている学生も何人もおりました。
今後、招へい学生が日本との架け橋になることを期待しています。最後に、このプログラムの実施にあたり、さくらサイエンスプログラム、ならびに見学を受け入れてくださった企業や施設の皆様、関係各位に感謝いたします。