2016年度活動レポート(一般公募コース)第171号
マレーシア工科大学との相互協力関係を促進する
熊本大学大学院先端科学研究部環境科学部門からの報告
10月30日から11月5日までの期間、マレーシア工科大学(Universiti Teknologi Malaysia、UTM)生物医学・計装電子(Biomedical and Instrumentation Electronics、bMIE)研究グループより、Norlaili Binti Mat Safri准教授(引率者)をはじめとする合計11名(教職員7名、修士課程学生4名)をお迎えして、本プログラムを実施しました。
31日、まず、熊本大学から伊賀崎伴彦准教授(提案申請者、実施主担当)が歓迎のあいさつを行い、医用生体工学研究室の概要を説明しました。
研究内容もさることながら、研究グループ/研究室の人員構成や運営形態がUTMと熊本大学とでは大きく異なる(いわゆる「laboratory based education、LBE」)ことを知っていただけました。
その後、医用生体工学研究室の視察、村山伸樹名誉教授(伊賀崎准教授とNorlaili准教授の学生時代の指導教員)の表敬訪問、熊本大学黒髪キャンパスの散策と続き、熊本大学についての理解を深めていただきました。
11月1日は、全員が医用生体工学研究室のゼミに参加し、LBEを体験してもらいました。bMIE研究グループのみなさんからも質問やコメントをいただき、活発な議論を交わすことができました。
続いてNorlaili准教授にUTMおよびbMIE研究グループの紹介を行っていただき、医用生体工学研究室の学生も興味をもって真剣に聞き入っていました。
同日の夕方は、熊本市内のレストランでウェルカムパーティーが開催されました。日中の活動の緊張から解放され、終始リラックスしたにぎやかなムードで相互に親睦を深めることができました。
2日は、bMIE研究グループのみなさんに自己紹介と研究紹介をそれぞれ行っていただき、今度は医用生体工学研究室側から質問やコメントが出され、前日と同様の活発な議論が交わされました。
その後、Norlaili准教授より両研究グループ/研究室の人的交流や共同研究について提案をいただき、伊賀崎准教授より実現に向けて尽力するという約束を交わしました。同日の夕方は、熊本大学に最寄りのイスラミックセンターで熊本大学の留学生と交流が行われ、有意義な時間を過ごされました。
3日は空き時間を利用して、熊本城や水前寺成趣園を観光されました。熊本地震による被害のため、熊本城内に立ち入ることはできませんでしたが、熊本の歴史や文化を体験いただけたと思っています。
4日は熊本大学の大学祭を見学後、久留米市に移動し、福岡県立青少年科学館の訪問を経て、5日に帰国の途に就かれました。
以上、本プログラムの目的であった、
①bMIE研究グループに医用生体工学研究室を紹介すること
②相互の学生に各自の研究の重要さを再認識してもらうこと
③bMIE研究グループの修士課程学生が熊本大学の博士後期課程で研究する動機づけ
④bMIE研究グループと医用生体工学研究所室との共同研究の計画の協議
⑤熊本の歴史、文化の体験、熊本地震からの復興の様子の学び
は、すべて達成されたと考えています。
熊本大学の関係各位、ならびにさくらサイエンスプログラムのご支援に対しまして、厚くお礼申し上げます。