2016年度 活動レポート 第167号:金沢大学理工研究域環境デザイン学系

2016年度活動レポート(一般公募コース)第167号

地域と調和した持続可能な水資源循環利用に関する研修

金沢大学理工研究域環境デザイン学系からの報告

平成28年8月25日から9月3日にかけて、中国・清華大学、北京師範大学、カンボジア・カンボジア工科大学、タイ・カセサート大学、チュラロンコン大学、大韓民国・金烏工科大学から計10名の大学生・大学院生を招へいし、自然科学研究科博士前期課程の「環境技術国際コース」と連携して、同じ専門分野をもつ学生間での国際交流プログラムを実施しました。

本プログラムでは、国際コミュニケーション力を育成すること、日本における公害の歴史や、現在の最新の水資源管理に関する対策・技術について学ぶとともに、それらの技術を招へい学生の本国の文化・自然生態系の実情を理解した上でカスタマイズすることのできる能力を育成することを目的としています。

また、グループワークディスカッションを通じて、それらの技術が地域の文化・生態系にどのような影響を与えうるかを考究することを目指しました。

今回のプログラムの概要は以下のとおりです。

第1日目

小松空港到着、金沢大学職員・学生とともに金沢市内へ移動、ホテルにチェックイン

第2日目

午前:オリエンテーション、

金沢大・大谷吉生教授による特別講義
Introduction、 basic principle and mechanism of filter
(フィルタの紹介、基本原理とメカニズム)

清華大・劉 建国教授による特別講義
Multiple solid waste management
(複合的な固形廃棄物の管理)

午後:研究室見学
(環境科学研究室、環境バイオマス工学研究室、大気環境工学研究室、熱流体・粒子システム研究室、分析・環境化学研究室、物理化学研究室)

第2日目 金沢大学内研究室見学

第3日目

金沢視察(ひがし茶屋街、金沢城、金沢21世紀美術館)
1グループ5人程度に分かれ、予め示された写真と同じ場所で同じポーズの写真をとるという課題をクリアしながら、金沢市内を観光し、親睦を深めました。

第3日目 金沢視察(学生交流)
第3日目 金沢視察(学生交流)

第4日目

自主研修

第5日目

午前:オリエンテーション、富山県中越パルプ見学
午後:昼食後砺波青少年自然の家到着、ミーティング

第5日目 富山県中越パルプ見学

第6日目

午前:講義(地方自治体における資源循環利用の取組、地域社会と生態系との調和)

午後:イタイイタイ病資料館見学→グループワーク1
(地域の歴史・文化と生態系を尊重した持続可能な水資源循環利用計画の策定~富山県砺波地方を事例として~)

ディスカッション進捗報告

第6日目~8日目 グループワーク
第6日目 イタイイタイ病資料館見学

第7日目

午前:白川郷見学
午後:グループワーク2
(地域の歴史・文化と生態系を尊重した持続可能な水資源循環利用計画の策定~富山県砺波地方を事例として~)

第7日目 白川郷見学

ディスカッション進捗報告

第8日目

グループワーク3
(地域の歴史・文化と生態系を尊重した持続可能な水資源循環利用計画の策定~富山県砺波地方を事例として~)

ディスカッション中間報告

第9日目

午前:金沢大学へ移動
午後:グループワーク成果発表会、修了式、送別会

第9日目 修了式

第10日目

帰国

今回の事業では、最初に招へい学生と金沢大学学生とのIce Breakingを念入りに行ったことで、グループワークでの活発な議論につながりました。

招へいした学生達のモチベーションは総じて高く、本学の学生達にとっても大いに刺激となりました。

最初は、英語でのディスカッションに苦戦していた日本人学生達も、課外活動やグループワークに積極的に参加し、それぞれが懸命に努力している姿が見られました。

10日間の短期プログラムにもかかわらず、最終日の送別会では留学生達と英語で談笑するまでに成長したことが、成果の一つとして上げられます。

今回のプログラムを通じて、招へい学生および本学学生の双方が刺激を受け、それぞれが得た経験を今後の勉学の励みにすることを期待します。