2016年度活動レポート(一般公募コース)第165号
技術イノベーション政策と科学技術の国際交流
三重県からの報告 その1
三重県は、さくらサイエンスプログラムにより、2016年11月27日~12月3日の7日間の日程で、河南省人民政府科学技術庁の選抜による中国科学技術部職員1名、河南省科学技術庁職員7名、鄭州大学3名、河南牧業経済学院2名、河南工業大学1名、河南省人民医院1名の計15名を招へいし、科学技術および産業振興分野での訪日研究交流を実施しました。
なお、三重県は1986年11月19日に河南省と友好県省関係を結んで以来、政府代表団の相互派遣のほか、教育・文化・経済・科学技術等の各分野にわたって幅広い交流事業を行っています。
今回の一行は、三重県、愛知県および千葉県の大学・研究機関などを訪問し、研究施設などの見学、日本側専門家との研究交流活動を精力的に行いました。
1日目
招へい者一行15名は県庁のある三重県津市に到着しました。
2日目
本日のプログラムは、三重県との意見交換と三重大学工学部での研究交流です。
オリエンテーション、廣田三重県雇用経済部長の挨拶、石垣三重県副知事への表敬訪問を実施したのち、午前11時過ぎから午後2時まで、国内および三重県の科学技術及び産業振興について三重県職員から政策と施策の説明を行った後、質疑応答と意見交換を行いました。
午後3時から5時は三重大学の金子聡教授(工学研究科分析環境化学講座)と、三宅秀人教授(地域イノベーション学研究科 兼工学部電気電子工学科)の研究室を訪問し、研究交流と研究施設見学を行いました。
初めに金子教授から、分析環境化学講座における研究内容についての説明と質疑応答を行いました。
また金子研究室に留学中の3名の研究者からも、三重県での生活を含む研究内容の発表も実施しました。
続いて三宅教授からオプトエレクトロニクス研究に関する研究内容の説明を受け、質疑応答を行いました。質疑応答ののちにいずれの研究室も研究設備の見学を行いました。
その後、引き続き大学内の食堂にて懇親会を行いました。懇親会には生物資源学部の王 秀崙教授、陣山鵬教授と中国人留学生も参加し、終始中国語による情報交換が続きました。
3日目
本日のプログラムは、県内企業、県工業研究所、国立工業高等専門学校への訪問による、環境に配慮した高効率農業生産、中小企業の技術力強化支援、製造業への即戦力となる人材育成をテーマとするレクチャーと研究交流です。
午前は松阪市にある辻製油(株)を訪問しました。 辻製油(株)では、瀧澤慎一課長代理より間伐材を有効活用した熱利用施設とこの熱源を利用したトマト工場について、経営理念を含むレクチャーと質疑応答を実施したのち、各施設を見学しました。
午後は津市の三重県工業研究所にて湯浅幸久所長から県内企業が抱える技術課題の解決などの説明を行ったのち、電波暗室の測定施設を見学しました。
その後、鈴鹿市の鈴鹿工業高等専門学校を訪問し、新田保次学校長から工業高等専門学校の特色を始め同校における研究、国際交流、地域との連携についてレクチャーを行った後、研究施設の見学と質疑応答を行いました。