2016年度活動レポート(一般公募コース)第156号
国際地域協働によるインフラストラクチャー人材の育成
愛媛大学国際連携推進機構からの報告
愛媛大学国際連携推進機構アジア・アフリカ交流センターでは、さくらサイエンスプログラムにより、平成28年12月12日から21日までの10日間、本学との協定校等のミャンマーの3大学(パテイン大学3名、タンリン工科大学3名、ミャンマー海事大学4名)から、計10名の優秀な学士課程の学生を招き「国際地域協働によるインフラストラクチャー人材の育成」のための交流を実施しました。
1日目は、日本人学生と日本三古湯の一つの道後温泉へ入湯体験後、教職員も交えた歓迎夕食会が行われました。
留学生たちは、最初は緊張した面持ちでしたが、入浴と食事を共にし、お互いの専門分野、日本とミャンマーの文化などについて語り合ううちに打ち解けあい、和やかな雰囲気となりました。
2日目は、愛媛大学への留学を目的とした再来日をイメージしながらの、開講オリエンテーションを実施しました。また、愛媛大学の研究成果が集約された愛媛大学ミュージアムの見学も行いました。
午後は、愛媛新聞社記者も同行し、日本で最大規模のマイナス25℃の冷凍保管庫(es-BANK)に入りました。
es-BANKでは、世界各地から過去50年にわたり収集した、イルカやペンギンなど約14万点以上の試料を保管しており、留学生は試料の多さと初めて体験する寒さに歓声を上げました。
さらに、世界最大超高圧合成装置を有する地球深部ダイナミクス研究センター(GRC)や、世界に先駆けてタンパク質合成実用化に成功した、プロテオサイエンスセンター(PROS)での特別講義を受け、世界でもトップレベルの愛媛大学の特徴的な研究や技術開発に触れました。
3日目は、愛媛大学農学部樽味キャンパスにある、次世代農業の研究を進める太陽光利用の「植物工場研究センター」で、特別講義を受けました。
スピーキング・プラント・アプローチ(SPA)技術を利用し、育ったトマトの生体情報をセンサーで観測する実験では、味覚でも確認しながら甘さを計測しました。
4日目は、愛媛県南端にある愛南町の南予水産研究センター「うみらいく愛南」を訪問しました。
クロマグロの代替魚として養殖技術の開発に取り組んでいる、スマの研究に関する特別講義を受け、漁船で海上にある生簀に移動して撒き餌作業を見学しました。
5日目は、新居浜市内の愛媛県総合科学博物館で、可動式恐竜模型(恐竜ロボット)や、世界最大級のプラネタリウムで、臨場感あふれる日本最新技術による展示を見学しました。
5日目夕方から7日目までは、公益財団法人松山国際交流協会の協力により、松山市内在住の一般家庭でホームステイ体験をしました。
愛媛ビルマ会が石手寺に建立したパゴダを見学したり、1916年に建立された内子座等を案内してもらったり、離島でのみかん狩りを体験するなど、日本の家庭でホストファミリーと過ごす貴重な体験をすることができました。
8日目は、教員と学生の双方向参加型の特別講義を受け、成果報告会に引き続き修了式を行い、榊原正幸アジア・アフリカ交流センター長から学生一人一人に修了証とさくらサイエンスバッジが授与されました。
本プログラムは、留学経験を持つ日本人学生が通訳や生活全般のサポートを行うなど、学生間でも積極的な交流が行われました。
最終日の特別講義・帰国前オリエンテーション後のアンケートでは、10名中6名が愛媛大学の大学院への進学を希望すると記入しており、愛媛大学を満喫することができたようです。
このような機会を与えていただきました、さくらサイエンスプログラム関係者の皆さま、ならびに本プログラムの実施にご協力下さった本学内外の関係の皆さまに、心からお礼を申し上げます。
~愛媛大学は、科学技術を通じアジア地域でグローバルに活躍する人材育成に貢献します~