2016年度活動レポート(一般公募コース)第138号
日本の先端研究を通して理解を深める国際交流
横浜国立大学 徐浩源さんからの報告
2016年10月10日から10月19日までの9日間、さくらサイエンスプログラムの支援により、横浜国立大学の協定校6校(中国)から大学院生を各大2名ずつ、計12名を招へいし、各自の専門分野の研究室に所属して研究交流、および学外で日本の科学技術等に触れる研修を行いました。
到着日翌日は、滞在先ホテルから地下鉄を利用して大学まで移動しました。大学に到着後は、オリエンテーションやキャンパスツアーを行いました。
オリエンテーションでは、6大学から集まった12名が自己紹介と日本での研究計画について発表を行いました。その後、キャンパス内を歩いて研究室の場所などを見学しました。
午後からは、研究室の指導教員や研究生らが12名を迎えました。工学研究院6名、都市イノベーション研究院2名、国際社会科学研究院4名に分かれて、各研究室での個々の研修に入りました。
都市イノベーション研究院の研究室で研修を受けた中山大学の学生は、最先端の都市交通システムについて、先生と大学院生とディスカッションし、セミナーなどにも参加しました。
同済大学や天津大学の学生は、工学研究院の研究室で、材料および構造物の強度と信頼性評価、複雑構造システムの信頼性設計支援手法、未来のクリーンエネルギーである燃料電池の研究設備と実際の研究制作を見学し、ロボット工学の最新技術の研究について学生同士が交流を深め、また研究室のセミナーなどで意見交換を行いました。
化学と化学エンジニアリングについては、工学研究院の渡辺・獨古研究室にて、高分子材料を中心としたセミナーに参加し、情報交流を行いました。
また、国際社会科学研究院のゼミに配属された山東大学と対外経済貿易大学の学生は、それぞれの担当教員の大学院の授業とゼミに参加し、国際経済や金融、農業経済などのテーマについて意見交換を行いました。
13日には、学内で行われた「観月の会」に参加しました。この会は学長が主催して、本学の外国人留学生・研究員等を招待し、関係日本人教職員・学生との交流・親睦を図るために毎年行っているものです。日本の餅つきデモンストレーションや、留学生のパフォーマンスなどを鑑賞し、世界各国からの留学生と話ができる機会となりました。
平日は各配属研究室に分かれて研修や研究を行いましたが、週末は12名が全員揃って学外の研修を行いました。
15日には東京都内に行き、科学技術館と先端技術館@TEPIAを見学しました。学生たちは日本の自動車やロボットの技術に興味をもっており、科学館内で実際に見たり触れたりできたことは大きな収穫でした。
また、16日には横浜市内で、はまぎんこども宇宙科学館と三菱みなとみらい技術館を見学しました。航空宇宙、海洋、交通などの最先端技術の展示を見て、自身の研究へのヒントを多く得ることができました。
研修最終日、午前中は各自、配属研究室で研修したことについてまとめ、午後から発表をしました。発表会には、研究室の指導教員や研究生らも参加し、活発な意見交換が行われました。発表終了後には修了式および意見交換会を行い、今後も研究交流を継続することを誓いました。