2016年度活動レポート(一般公募コース)第121号
再生可能エネルギ-、小水力発電に関する国際技術交流
阿南工業高等専門学校からの報告
さくらサイエンスプログラムの支援を受け、ミャンマー連邦共和国 タンリン工科大学の土木工学科の教員(准教授)1名、学部生2名の計3名を招き、10月23日から30日まで、小水力発電をテ-マに研修と交流を行いました。
研修プログラムは、地球温暖化などの環境問題から、再生可能エネルギ-に取り組む背景、小水力発電に関する学習、小水力発電の設置状況の見学、装置の技術内容など、ミャンマ-で小水力発電を推進するために必要な分野全般にわたっています。
さらに、本校で小水力発電を研究している再生可能エネルギ-研究会学生との交流、徳島地場企業の見学と交流、日本の産業を理解する展示会見学、日本語研修など、短期間ですが密度の濃い内容になりました。
プログラムは、ミャンマ-で無電化地域解消をめざした小水力発電事業の創出、メンテナンス体制の確立などにつながる内容であり、グロ-バル産学連携、学-学連携の第1歩として、本校教員、並びに地場企業社員のサポートを得て進めました。
研修は、日常的なディスカッションに加え、毎日のレポート作成を義務付けました。
帰国前日には研修成果発表会を設け、研修成果をまとめたレポートを提出してもらうとともに、各人にプレゼンテーションをしてもらいました。
ミャンマ-で小水力発電装置を設置する候補地を選定し、最適な水車形式と想定発電量を検討した開発プランを発表してもらいました。この開発プランについて意見交換をし、プログラム終了後も協力していくことを確認しました。
研修成果発表会終了後に、校長より研修修了書を各人に交付しました。
最終日は、徳島の歴史や文化を通して我が国を知ってもらう機会を設けました。世界的に有名な鳴門の渦潮は、研修テーマに関係する潮流発電に適しており、見学地に選びました。
また、日本の民俗芸能として阿波踊り会館で阿波踊りを体験してもらいました。四国八十八ヶ所の1番札所霊山寺も見学しました。ミャンマ-と日本は同じ仏教国でありながら、お寺の構造、仏像の違いなど、文化的にも得ることが多い様子でした。
本プログラムに参加した教員・学生から、充実した環境の下で研修が進められたことに対する感謝の意と、日本での生活を体験し、歴史、文化も理解できたことに大変有意義であったとの感想が寄せられました。
最後に、このような研修を実施するためにご援助をいただいたさくらサイエンスプログラムにお礼を申し上げます。